もうひとつベアト撮影の古写真を紹介します。 魚屋さんというか干物屋さんですね。 店頭に干物がたくさん吊り下げられています。庶民はこの干物を一尾まるごと購入して、ちょっとずつ切っては戻して、煮付けなどにして食べていたのでしょうか。 よく見ると写っている全員がカメラの方を見ています。おそらくベアトは向かいの家屋の二階にカメラを構えて、「ミナサーン!」とか、大きな声を出したのでしょう。それで皆が驚いてカメラの方を見た瞬間をとらえた写真なのではないでしょうか。左から三番目の行商人以外、見事にブレずに写っているし、町ナカを写した情景写真としては傑作といって良いのではないかと思います。 店頭に三味線を抱えて立っている女性。たまたま写り込んだのではなく、おそらく店頭で客引きのために歌って、わずかの給金をもらっていたのでしょう。正直いって身なりはかなりみすぼらしい感じです。スーパーなどでPRのための音楽を