東京電力福島第一原発3号機の建屋最上階に今月初め、取材に入った。事故から6年半以上が経ち、取材が可能なレベルまで放射線量は下がったが、使用済み燃料プールにがれきがあるなど事故の痕跡がいまだに残り、廃炉の道のりは遠いと感じた。 3号機に向かう前に、内部被曝(ひばく)量を事前に計測。建屋から100メートルほどの拠点で防護服と鼻と口を覆う半面マスクを着用し、歩いて3号機に向かった。建屋のそばに着くと、放射線量は毎時0・1ミリシーベルトを超えた。 傷んだ建屋に負担をかけないために組んだ足場のエレベーターに乗り、オペレーティングフロアと呼ばれる建屋最上階に上り、敷き詰められた鉄板に立った。目に入るのは全て真新しい設備で、どこかのビルの屋上のようだ。事故直後の鉄骨がぐにゃりと曲がり鳥の巣のようだったがれきは取り除かれていた。 7月の原子炉内の調査では…