下請代金支払遅延等防止法(以下「下請法」といいます。)は昭和31年に制定され、その後、幾度の改正を経て、また多くの通達や運用基準が発表され、現在に至っています。 平成28年12月14日に下請法の運用基準の改正が発表され、同日より施行されました。 今回は、この運用基準改正の概要をご説明します。 そもそも運用基準とは? 下請法に関する運用基準とは、下請法を所管する公正取引委員会が定めるガイドラインの1つです。 法律そのものではありませんが、下請法の適用基準を予め明らかにすることにより、取引の予測可能性を高めるとともに、違反行為の未然防止を図る目的で定められているものです。 公正取引委員会による下請法の適用はこの運用基準に基づいて行われます。 なぜ改正されたのか? 公正取引委員会は、中小事業者の取引条件の改善を図る観点から、下請法の一層の運用強化に向けた取り組みを進めており、その取り組みの一環と