オペラの舞台作りにおいて、歌手が本番に向けて稽古をする際、ピアノ伴奏をしながら、主に音楽表現についてアドバイスを行う人をコレペティトゥーアと呼ぶ。日本ではあまり聞き慣れない職業だが、ヨーロッパではコレペティトゥーアから叩き上げて指揮者になる人も多く、舞台の仕上がりを左右する重要なポジションとして知られている。コレペティトゥーアとはどのような役割を担い、オペラ公演をどう支えているのか、藤原歌劇団に所属する浅野菜生子(なおこ)さんにお話を伺った。 オペラは、オーケストラをバックに歌手が歌いながら演技をする音楽劇だが、稽古の初期段階では、歌手はピアノ伴奏をバックに歌唱を行う。コレペティトゥーアはこの稽古の主導を握り、歌手と何度も稽古を重ねながら、歌唱のアドバイスをしたり、音程や外国語の歌詞の発音をチェックしたり、歌手がより深い音楽表現をするためのサポートをする。 ピアノ伴奏も、通常の伴奏とは異な
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