フクシマは日本の明日に何を突き付けたのか。 安全神話とクリーン神話が崩れ、 そのうえエネルギー経済の原則をも揺るがした。 では3・11を思想するにはどうすればいいか。 フクシマ以降にどんな展望をもてばいいか。 各界の論客がさまざまな見解を披露した。 今夜はそのほんの一部を紹介する。 問われているのは明日のことばかりではなかった。 試されているのは哲学であって技術論であり、 政治判断であって経済社会であり、 外交であって国防なのである。 ◆佐藤優『3・11クライシス!』(2011・4 マガジンハウス) 本書は3・11以降、単著として最も早く上梓された本だった。ライブドアニュースの「佐藤優の眼光紙背」の原稿と新聞・雑誌に3月中に書いた原稿とで構成されている。次から次へと問題作を問う瞠目すべき佐藤優の本についてはあらためて千夜千冊したいので、これまで登壇機会を見ようとしてかえって紹介が遅延してし
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