「ドイツでは日本への関心が薄れてきているのではないか?」とベルリンで暮らしていて感じることが増えた。きっかけは、「ドイツ社会における日本文化への関心の高さ」と「独メディアでの日本の話題の少なさ」の相反するふたつの現象だ。 ドイツでは日本文化への興味は強い。この強い興味は、日本のアニメやマンガといったコンテンツの人気に現れており、書店のマンガコーナーのほとんどは日本の作品が占めている。また日本食の人気も高く、最近のベルリンには寿司以外を扱う日本食レストランも数多くある。一方で、ドイツ国内の報道を見てみると、日本についての報道、特に日本の政治経済の報道はドイツでは少ないことが目につく。アメリカやイギリスのメディアでは報道されていた日本のニュースも、独メディアではほとんど取り上げられない。 これら、ドイツにおける「日本文化の人気の高さ」と「日本の政治経済への関心の低さ」というふたつの現象には、ど