去年、御嶽山が噴火する前の地殻変動の観測データを、専門家が特殊な手法で改めて分析したところ、噴火のおよそ1か月前から山頂付近が膨張する変化が始まっていたことが分かりました。気象庁は、同じ手法を全国各地の火山の監視に活用できないか、検討することにしています。 気象庁気象研究所の宮岡一樹主任研究官は、複数のデータを重ね合わせて僅かな変化を際立たせる「スタッキング」と呼ばれる手法を用いて噴火の前の地殻変動を改めて分析しました。 その結果、御嶽山の山頂付近が膨張する変化が、噴火のおよそ1か月前の去年8月下旬ごろから続いていたことが分かりました。 8年前の平成19年に御嶽山が噴火した際の地殻変動も同じ手法で分析したところ、噴火の2か月ほど前から山の深いところで膨張する変化が始まっていたことが分かったということです。 宮岡主任研究官は「スタッキング解析では地殻変動が強調されるため、変化を今までよりも早