「余命1年って言われたのに…、1年とっくに過ぎちゃって……。働きたいんですけど、体調に落差があるから、なかなか難しくて……。今、生活保護を申請してるんです……」 3年前、余命宣告をうけた女性は、とても静かにこう切り出した。 病名はがん。膵臓癌である。 今回は「がんと仕事」について、みなさんにも一緒に考えていただきたく、彼女の“今”を取り上げようと思う。 「がん患者は働かなきゃいい」――。 先週、問題になったこの発言について、大西英男議員は「がん患者や元がん患者の皆様のお気持ちを傷つけたことをおわび申し上げます」と謝罪し、党の東京都連の副会長を辞任。 だが、発言は撤回していない。ご存知のとおり問題発言があったのは自民党の受動喫煙対策会議の場だ。 「私は限定的に小規模飲食店の喫煙を認める考え。『働かなくていいのではないか』というのは、ごくごく少数の喫煙可能の店でのことについてだ。がん患者が働か