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ブックマーク / p-shirokuma.hatenadiary.com (58)

  • わかってもわからなくても、信仰は生活のなかにあるよ - シロクマの屑籠

    blog.tinect.jp 黄金頭さんが、books&appsにて「おれたち日人には『信仰』がわかるのだろうか」というタイトルの文章を寄稿してらっしゃった。そこに登場する宗教の話は、前半はドーキンスや無神論とその周辺の話、後半は吉隆明や鈴木大拙などを引用した日で宗教について真剣に考えた人の話だった。 日人にとっての仏教や神道は、ひいては私自身や黄金頭さんにとっての仏教や神道がどこまで信仰たり得るのか、たり得ないのかを考えるにあたって、東西の宗教論は参考になる。それらの宗教論に基づき、あの人のは信仰たり得る、あの人のは信仰たり得ない、といったことを考えることは可能だ。 私も大学卒業の前後ぐらいから仏教についてお勉強をしたから、宗教や信仰の輪郭について考えてみたことがある。そして浄土真宗の家に生まれた者としてや、日の大乗仏教全般を思想として好んでいる者としても、私なりに色々考えたこ

    わかってもわからなくても、信仰は生活のなかにあるよ - シロクマの屑籠
    arajin
    arajin 2024/07/03
    “「そうすることが自然と思えるこれら」が私の信仰の本態なのだと思う。”
  • 私にとって、オタクやキャラクター消費の話は社会の話なんです - シロクマの屑籠

    cider_kondoのブックマーク / 2024年1月23日 - はてなブックマーク シロクマ先生、今ホッテントリってる意地悪婆さん話もそうだけど、こういう業と社会の変化踏まえた考察の方が(よく書いてる迷走してるオタク論みたいなのより)圧倒的に面白いよな… こんにちは、はてなブックマークユーザーのcider_kondoさん。熊代です。先日のブログ記事に上掲コメントをくださりありがとうございました。これに関して、cider_kondoさん個人に返信したいと思います。 長く相互認識している人でなければ返信は難しい 少しだけ前置きを。 私は現在、ブログ側からはてなブックマークに返信するのは難しい、と感じています。00年代の頃は見知らぬはてなブックマークユーザーに返信するのも気軽で、ブロガーがそうしている様子をしばしば見かけたものです。しかしはてなブックマークを中心としたコミュニティが希薄化し

    私にとって、オタクやキャラクター消費の話は社会の話なんです - シロクマの屑籠
    arajin
    arajin 2024/01/26
    「私がコフートに基づいて「萌え」や「推し」について考える際にも「でも、これって核家族化や一人世帯化の進んだ社会の話ですよね?」というリミテーションをいつもくっつけています。」
  • 「無限労働中年になれた」が勘違いだった話 - シロクマの屑籠

    年齢とともに気持ちが変わり、ライフステージも変わる。すると、生活や趣味や働き方も変わる。そういうことに関心をずっと寄せていた私にとって、2023年という時は「オレ、無限に働ける中年になれたのでは?」と思える一年でした。 その気持ちを書いたのが『50歳が近づいてきた中年の人生は「香車」のよう』というタイトルの、books&appsさん向け文章だったのですが、12月も後半になってきて、だんだん「香車」やってられなくなってきまして。 blog.tinect.jp 上掲リンク先を書いたのは11月の後半ぐらいで、その頃はまだ仕事やミッションに全力投球を続けていたんですが、12月に入って疲弊してきて、年の瀬に入って「これじゃ身体かメンタルのどちらかがぶっ壊れる」と思って全力投球モードをやめました。で、全力投球モードをやめて最近は何をしているかというと、宇宙探索です。 2020年に紹介記事を書いたことの

    「無限労働中年になれた」が勘違いだった話 - シロクマの屑籠
    arajin
    arajin 2023/12/28
    「でも、それが極まって効率性と能率性のしもべみたいな生活を続けたら、やっぱり私はおかしくなってしまう」
  • 『「推し」で心はみたされる? 21世紀の心理的充足のトレンド』が出版されます - シロクマの屑籠

    2022年、2023年と私は書籍を出版するに至れませんでした。が、2024年の1月20日に、まずこのが出版されることとなりました。 「推し」で心はみたされる? 21世紀の心理的充足のトレンド 作者:熊代 亨大和書房Amazon はい。タイトル的には、2010年代の後半あたりから急速にスラングとして広く使われるようになった「推し」についての書籍です。 半年ほど前にも少し書きましたが、「推し」はマズローの欲求段階ピラミッドでいえば所属欲求に該当する社会的欲求で、社会的欲求としては承認欲求と同じぐらいメジャーなものと私は認識しています。ところが所属欲求は、時代の針が個人主義に触れ過ぎた20世紀後半から21世紀初頭にかけて軽視されて、ダサくて田舎っぽいものとみなされる以上の意義をサブカルチャーのなかで失っていきました。 その所属欲求が、SNSの普及とともに「推し」という新しいかたちをなし、サブカ

    『「推し」で心はみたされる? 21世紀の心理的充足のトレンド』が出版されます - シロクマの屑籠
  • ゲームで自分を治す人々と、自分のためのゲーム/世間から逃れるためのゲーム - シロクマの屑籠

    ※前半の「ゲームで自分を治す人々の話」は無料です。後半の「自分と戦う依存症と世間と戦う依存症」は、読者を絞りたいので有料です。 ohtabookstand.com 松俊彦先生の記事はいつもすごく面白い。ご自身もニコチン依存的である先生の記事には、依存症についての独特の「雰囲気」がある……などと言葉を飾らず主観を述べてしまえば「わかってくれている」感じがある。これは、松先生がハームリダクションという、「ダメゼッタイ」ではなく「折り合いをつけながらなんとかやっていこうぜ」寄りのアプローチを唱道していることとも関連しているんだろう。 松俊彦先生のめちゃくちゃ面白いエッセイ『誰がために医師はいる──クスリとヒトの現代論』には、駆け出しの精神科医だった頃の「ダメゼッタイ」にまつわる苦い思い出話が登場する。 誰がために医師はいる――クスリとヒトの現代論 作者:松俊彦みすず書房Amazon 「と

    ゲームで自分を治す人々と、自分のためのゲーム/世間から逃れるためのゲーム - シロクマの屑籠
  • 認知機能がギリギリで保たれている高齢者について少し - シロクマの屑籠

    ちょっと高齢者の健康についてしゃべりたくなったので、しゃべらせてください。 [B! 医療] 「こんなに急に悪化するとは思わなかった」これから親を看取る人は知っておきたい"老衰死の経過" いつ墜落するかわからない低空飛行中の飛行機の状態 2022年の10月頃、なとろむ先生*1が、いきなり容体が悪化する高齢者の話をなさっていた。誤嚥性肺炎や心不全といったかたちで心臓・肺・腎臓の機能が一気に悪化する。でも、それは当の意味で急激に悪化したのでなく、もともとエイジングによってかなり弱くなっていたのだ。ちゃんと機能を保つギリギリの低空飛行をしていたものが、そのギリギリが保てなくなってホメオスタシスを維持できなくなった高齢者のケースは、医療に携わる者なら誰でも出会ったことのあると思う。 だから高血圧や肺気腫を放置していても元気に振舞っている高齢者も、案外、そのホメオスタシスは余裕綽々で保たれているわけ

    認知機能がギリギリで保たれている高齢者について少し - シロクマの屑籠
    arajin
    arajin 2023/08/03
    「仮性認知症」
  • 均一であるよう人間に圧がかかっている現状と、多様性という言葉 - シロクマの屑籠

    今日の内容はブレストなので根拠・引用を引いてくることはなく、自分自身に向けて書いた内容だ。それでも覗きたいって人以外は回れ右してください。 私は多様性という言葉にいつも引っかかりを覚えている。生物多様性、文化的多様性、そういったものを大切にしなさいと聞いてきた。多様性は大切なものなのだろう、生物学的にも、資主義的にも、個人主義的にも、正当性を伴った統治を執り行ううえでも。 他方で精神医療やってると、なんだよ、多様性って当にやる気ってあんのかよ、という現実も目に飛び込んでくる。落ち着きのない人、不注意な人、対人コミュニケーションに特有の性質のある人、大勢の前でしゃべるのが苦手な人、等々。そうした人たちにさまざまな診断を行い治療や援助を行うのは大切な仕事だ。自分の仕事が患者さんに貢献できていると感じられる。 でも、そこで治療や援助を行って患者さんが「良くなる」「生きやすくなる」って、多様性

    均一であるよう人間に圧がかかっている現状と、多様性という言葉 - シロクマの屑籠
  • 帰ろう、はてな村(的などこか)へ。 - シロクマの屑籠

    インターネットの大海原とそこでの消耗、消耗の回避についてざっと意見申し上げてみます……という体裁で書きたいことを書かせてください。 書くのが「怖い」とか「めんどくさい」という気分になることが多くなってきた - いつか電池がきれるまで Twitterとは、何だったのか。 - 犬だって言いたいことがあるのだ。 お二方の文章を読んで私はこう思いました。「帰ろう、『はてな村』へ」。今のブログでは書きづらくて、今のツイッターが危なっかしくて神経を遣うとしたら、私たちはもっと小さな場所に籠って、自分の言いたいことを言ったり、自分が書きたいことを追求したりしたほうがいいのではないでしょうか。 井の中の蛙、というけれど 「井の中の蛙大海を知らず」って、何か良くないことを指摘する際に用いられがちな言い回しですね。しかし、ときには井の中の蛙でいること・いられることも大切で、なんなら必要ではないでしょうか。 例

    帰ろう、はてな村(的などこか)へ。 - シロクマの屑籠
    arajin
    arajin 2022/11/26
    twitterが温暖化して化学反応の速度が上がり心理的安全性が低下した感じ。
  • ひつじ雲を見上げ、今日も明日も生ききろうと思う - シロクマの屑籠

    秋も深まり、高い山では紅葉が始まろうとしている。夕暮れ時のひつじ雲。今年度ももう後半になった。空を見上げながら、人生の残り時間を思う。 『山月記』を書いた中島敦は「人生は何事をもなさぬにはあまりに長いが、何事かをなすにはあまりに短い」という言葉を残したというが、ひとことで何事をなすと言ってもさまざまだ。仕事で業績をなすこと、子どもを育て養うこと、創作や学術の世界で書籍や詩集や論文をなすこと、芸事やスポーツの世界で活躍すること、等々。今のネットでは過小評価されがちだが、地域や親族に対して何事かをなすことも、私には何事かの範疇と思える。挙げればきりがない。 で、人生の後半にさしかかった私があのひつじ雲を見上げる時、ああ、何事につけても時間が足りない、という気持ちを禁じえない。焦燥感にとらわれるほどではないけれど、一日24時間では足りないなとよく思う。 朝は早く起きて座学をするかスプラトゥーン3

    ひつじ雲を見上げ、今日も明日も生ききろうと思う - シロクマの屑籠
  • おれたち、黙って死んでくれると思われてませんか? - シロクマの屑籠

    togetter.com 上掲リンク先は、「氷河期世代が高齢になった時、若い世代のために切り捨てられる」的な話題のtogetterだ。私のタイムラインではよく見かける話で、実際、氷河期世代が高齢者になった時、今までどおりの社会保障が支えづらくなるのは多くの人が予想していることだ。 将来に限らず、就職氷河期世代、ロスジェネ世代とかロストジェネレーションとか呼ばれた人たちは、バブル崩壊後の影響をモロに受けて就職難に遭遇し、結婚や家族を持つ機会も逸し、これからは社会保障費のお荷物とみなされようとしている。それはそのとおりなのだろう。そんなわけで、当の氷河期世代はツイッター上で自分たちの不遇や見捨てられようとしている未来を悲観してみせる。 「おれたちを生かさないとただじゃおかないぞ」と氷河期世代は行動したか? 氷河期世代の境遇が不遇だったのはわかる。 では、その不遇な氷河期世代は「おれたちは不遇だ

    おれたち、黙って死んでくれると思われてませんか? - シロクマの屑籠
    arajin
    arajin 2022/10/24
    “どんなに生活が苦しくなっても、社会がおかしいとみんなが思っていても、政治的に有意味な、社会的圧力になるような集団的運動のことは忘れられてしまった。”
  • 時代は「自分のアタマで考えるな」だと思う - シロクマの屑籠

    今の世の中、自分のアタマで考えないほうが良いターンになっていると思いませんか。 犬も歩けばフェイクに当たる これはアウト。 物理的にありえない水の動き、現実的ではない家の配置、画質と画像サイズ。AIが作成した写真です。 熊地震の際にライオンが逃げたとフェイクニュースを流した人と同様で、災害時に不安を煽るデマを流している。通報しました。 なお、ライオンの件投稿した男性は後に逮捕されています https://t.co/WRRKb1xrWy— なかむらすばる🌻紅楼夢【き03-b】 (@subaru_chen) 2022年9月26日 先日、静岡県の水害のフェイク画像がツイッター上に流された。ある者はそれを物と思って拡散し、別の者はフェイクだと疑って拡散を思いとどまったり、疑問の声をあげたりした。自分のタイムラインではこれに引っかかる人はいなかったように見えたけれど、皆が皆、引っかからずに済ん

    時代は「自分のアタマで考えるな」だと思う - シロクマの屑籠
    arajin
    arajin 2022/09/27
    NHKや新聞がフェイクを流さないとでも?都合の悪いことは報道しない姿勢とかは?
  • 生きに生きて40歳、俺らは結構長く生きた - シロクマの屑籠

    pha.hateblo.jp phaさんのエッセイは、焼きたての手作り菓子のようで、そのようなエッセイにツッコミや言及を入れるのは野暮であり、無粋でもあるのだけど、寒くてどこにも出かけたくない気分だったので、これを書くことにした。 まずphaさんへの私信のようなものとして。 「過ぎ去った若さについて書くとしても、50代になってから書くと、もう完全に枯れきった感じの遠い目線になってしまうと思うんですよ。でも、40代初めの今ならまだみずみずしい喪失感を書けるんじゃないでしょうか」 確かに、それはそうかもしれない。それは今しか書けないことな気がする。 40代くらいで、僕と同じような虚無を抱いている人は他にもいるだろう。そういう人たちに向けた文章になるのだろうか。中年には中年にしか書けないことがあるのかもしれない。そういう方向性でちょっとやってみようか。 https://pha.hateblo.j

    生きに生きて40歳、俺らは結構長く生きた - シロクマの屑籠
    arajin
    arajin 2022/02/06
    “格好良いか、格好悪いか、そんなのも知ったことではない。偉大な誰かが書物にまとめてしまった車輪のなかをグルグル回っているだけかもしれないとしても、そんなことも知ったことではない。”
  • 子どもがいてもいなくても、世界について考えるのは難しくなってると思う。 - シロクマの屑籠

    ta-nishi.hatenablog.com リンク先の文章は、子どもを持たない大人が増えることで自分の代までしか考えない人も増え、世界の持続可能性が危機にさらされるのではないか、といった趣旨だ。「私の死んだ後のことなんかどうでもいい」と皆が考えるようになり、後々の世界に思いを馳せなくなったら、世界の持続可能性は怪しくなるだろう。欧米を中心に若い人たちが世界の持続可能性について大きな声をあげ、その槍玉に挙げられているのがそのような大人たちであることを思い出したりした。 セカイ系とは何か ポスト・エヴァオタク史 (SB新書) 作者:前島 賢SBクリエイティブAmazon でもって、リンク先の筆者は「セカイ」というサブカルチャーの語彙を使って、そうした大人たちの世界観が自分を中心とした狭い範囲にとどまっていること、ために未来を志向しない自己中心的な死生観を持っていることを指摘している。親に

    子どもがいてもいなくても、世界について考えるのは難しくなってると思う。 - シロクマの屑籠
    arajin
    arajin 2021/11/10
    “私は死生観や世界観を規定する第一要因はアーキテクチャとしての社会環境だと思っていて、宗教は、その後ろから追いかけてくるもの(またはアーキテクチャに沿って盛衰するもの)だとか思っている”
  • ノイズを避けるコミュニケーション──言葉も、においも、ウイルスも - シロクマの屑籠

    人間どうしのコミュニケーションは不潔でなるべく避けるべきという規範が定着してほしい— 正しさ (@verygoodreality) 2020年4月14日 少し前、たぶん新型コロナウイルス感染症でソーシャルディスタンスが求められている状況を踏まえた、皮肉めいたツイートを発見した。いや、当は皮肉ではないのかもしれないが私には判断がつかない。 というのも、私には、現在の日人のコミュニケーションの規範がこれに近いものに思われてならないからだ。 望ましいコミュニケーションと呼ばれるものの正体 現代人はしばしば、コミュニケーションを良いものとみなし、ディスコミュニケーションを悪いものとみなしている。そのうえで「コミュニケーションは良いこと」「コミュニケーションで繋がるのは望ましいこと」などと言ったりしているが、現代人がいうコミュニケーションとは、どういうものか。 たとえばコンビニのレジでの会話。

    ノイズを避けるコミュニケーション──言葉も、においも、ウイルスも - シロクマの屑籠
    arajin
    arajin 2021/04/08
    コミュニケーションまでも除菌されて行っているという話。除菌されたコミュニケーションはコミュニケーション足りえるのか。
  • 「おしゃべりは喫談室でどうぞ」の未来 - シロクマの屑籠

    子供が泣き出したら、隣の乗客が耳栓を... 「悲しくなった」母親の訴えに反響: J-CAST ニュース【全文表示】 【追記あり】子供の泣き声に耳栓されて心が折れた 最近、2018年にわずかに話題になったはてな匿名ダイアリーへの投稿についてのJ-CASTのニュース記事が目に飛び込んできた。2年前にも見た気がするが、当時はモヤモヤした気持ちを抱えながらも、スルーし、忘れてしまうことにした。 ところが2020年にふたたび相まみえてみると、あのとき自分が何をモヤモヤしていたのかわかる気がした。気の利いたことを書ける自信はないが、この「子供が泣き出したら、隣の乗客が耳栓をした」案件について今思うことを書いてみる。 正しいのは耳栓の乗客で、むしろ子連れの親が正しくないとしたら いまどきの習慣や通念にもとづいてジャッジするなら、正しく振る舞ったのは耳栓の乗客のほうで、それについて母親が悲しいと思うのはも

    「おしゃべりは喫談室でどうぞ」の未来 - シロクマの屑籠
  • 『「育ちがいい人」だけが知っていること』が売れる社会に逃げ場なし - シロクマの屑籠

    「育ちがいい」とトクして「育ちが悪い」と損をする、この社会の現実(熊代 亨) | 現代ビジネス | 講談社(1/5) リンク先の文章は、マナー書『「育ちがいい人」だけが知っていること』が30万部を売り上げるに至った現状を踏まえて、いまどきの不平等、いまどきの格差について記したものだ。 「育ちがいい人」だけが知っていること 作者:諏内 えみ発売日: 2020/02/20メディア: Kindle版 「育ちの良さ」とみなされ、実際、生育環境をとおして親世代から子世代へと世襲されるマナーや礼儀作法にもとづいた所作のひとつひとつが、いまどきの複雑化した能力主義(ハイパーメリトクラシー)のもとでは、逐一点検される。 たとえば就活生や婚活希望者は、そのことをあらかじめ知ったうえで就活や婚活に臨むから、自分自身の振る舞いを点検し、マナーや礼儀作法にかなった振る舞いをしようとする。「育ち」が良く、もともと礼

    『「育ちがいい人」だけが知っていること』が売れる社会に逃げ場なし - シロクマの屑籠
    arajin
    arajin 2020/10/01
    “そのような社会はマナー講師にとって望ましいものだろう”
  • 続・発達障害のことを誰も知らなかった社会には、もう戻れない - シロクマの屑籠

    anond.hatelabo.jp 5月29日にはてな匿名ダイアリーに投稿された『発達障害やグレーゾーンの人の適職って?』という記事*1に、たくさんのはてなブックマークが付いていた。 文中で挙げられている"逐一支持しても単純作業しかできない人(もしくは単純作業も難しい人)"が実際に発達障害か、ここで判定することはできない。なんらかの発達障害に加え、二次障害を併発している人物を思い起こさせる記述ではある。が、この人が精神科を受診したら別種の精神疾患を診断されることはあり得るし、精神疾患の該当無し、と判断されることも絶対に無いとは言えない。 それにしても、と思う。 匿名ダイアリーの投稿者も、はてなブックマークでコメントを寄せている人々も、あまりにもナチュラルに発達障害という診断名を用いていて、くだんの人物をASDADHDといった発達障害の概念に照らし合わせている。「グレーゾーン」という言葉を

    続・発達障害のことを誰も知らなかった社会には、もう戻れない - シロクマの屑籠
    arajin
    arajin 2020/06/19
    「ウェンディ・ブラウンが『いかにして民主主義は失われていくのか』で記したように、人々の意識が資本主義に染まった現代社会では、この命題は企業活動に限定されず、個人生活や行政のありかたにも適用される。」
  • 現代人の超自我と、逃れられない「こころ」の問題 - シロクマの屑籠

    最近は見かけることも少なくなったが、かつては神経症とかノイローゼとかいった「こころ」の病名をよく見かけた。 これらはフロイト以来の精神分析にかかわる「こころ」の病名で、おおざっぱにいえば「こころ」の内面の葛藤やこじれに関するものだった。1990年代に目立った境界性パーソナリティや自己愛パーソナリティなども、「こころ」の成熟を問題としていたから、「こころ」の病名の一部とクローズアップされたとみていい。 しかし現在は違う。 精神医療の診断の多くは、アメリカ精神医学会の診断基準(DSM)に基づいて行われるようになり、その診断基準には、神経症やノイローゼといった病名は存在しない。現代の精神医療は、患者さんの「こころ」に関して病名をつけるのでなく、第三者にも観察可能な振る舞いを診断基準としている。「こころ」に深入りしなくなったからといって、精神医療が衰退したわけではない。むしろ逆で、「こころ」にこだ

    現代人の超自我と、逃れられない「こころ」の問題 - シロクマの屑籠
  • 熊代亨『健康的で清潔で、道徳的な秩序ある社会の不自由さについて』第一章(下)を公開します - シロクマの屑籠

    熊代亨『健康的で清潔で、道徳的な秩序ある社会の不自由さについて』第一章(上)を公開します - シロクマの屑籠の続きです。 【「誰が救済されるべきマイノリティなのか」という問題】 もうひとつは、こうした救済の対象は、医療や福祉が可視化したもの、あるいは世間の人々が可視化したものに限られる、という点である。 世の中には、障害者やマイノリティとすでに認定され、医療や福祉がサポートし、社会全体で配慮すべきとみなされている属性やカテゴリーがいくつもある。重度の精神障害や知的障害、身体障害は昭和時代からそのような対象だったし、大人の発達障害のように、最近になって対象に加わったものもある。マイノリティの側でいえば、たとえばLGBTのように、最近になって配慮すべき対象としてとみに知られるようになったものがある。 だが裏を返せば、弱者やマイノリティと認定されなければ、あるいは医療や福祉の対象と認定されなけれ

    熊代亨『健康的で清潔で、道徳的な秩序ある社会の不自由さについて』第一章(下)を公開します - シロクマの屑籠
    arajin
    arajin 2020/05/12
    「確かに私たちは旧来の不自由から自由にはなった。しかし現代社会の通念と、その通念にそむいた時の劣等感や罪悪感からは自由とは言えない。」6/17発売らしい。
  • 熊代亨『健康的で清潔で、道徳的な秩序ある社会の不自由さについて』第一章(上)を公開します - シロクマの屑籠

    健康的で清潔で、道徳的な秩序ある社会の不自由さについて 作者:熊代 亨発売日: 2020/06/17メディア: 単行(ソフトカバー) 6月17日発売予定の『健康的で清潔で、道徳的な秩序ある社会の不自由さについて』の第一章を公開する許可をいただいたので、公開します。 第一章では、現代社会に対して私がどういった問題意識を持っているのか、紹介しています。それらを踏まえたうえで、第二章から先は (2)メンタルヘルス・(3)健康・(4)子育て・(5)清潔・(6)コミュニケーションと空間設計 について詳説していきますが、(2)~(6)は興味のある章から読んでいただいても大丈夫だと思います。第七章は、最後にお読みいただく前提で書かれています。 ひとつのブログ記事には長すぎるので、第一章を(上)と(下)の2回にわけてアップロードします。 第一章:快適な社会の新たな不自由 【美しい国と美しい都市】 ときの

    熊代亨『健康的で清潔で、道徳的な秩序ある社会の不自由さについて』第一章(上)を公開します - シロクマの屑籠
    arajin
    arajin 2020/05/12
    「行儀良さの鋳型」