どんなコラム? 職業は科学ライターだけど、毎日お買い物をし、家族の食事を作る生活者、消費者でもあります。多角的な視点で食の課題に迫ります プロフィール 京都大学大学院農学研究科修士課程修了後、新聞記者勤務10年を経て2000年からフリーランスの科学ライターとして活動 ミツバチへの影響が世界的に懸念されているネオニコチノイド系農薬(殺虫剤)にかんするシンポジウム「ネオニコチノイド系農薬と生物多様性~何がどこまで分かっているか? 今後の課題は何か?」が7月15日、国立環境研究所(国環研)の主催で開かれました。マスメディアやSNS等で語られる情報の間違いを踏まえ、現在の科学でわかっていることをきちんと市民に伝えようという内容で、私にとっては非常に有意義なシンポジウムでした。 ミツバチの「栄養不足」は深刻 まず、永井孝志・農業環境技術研究所主任研究員が、EUの状況を説明しました。EUはミツバチへの