日中間で尖閣諸島をめぐって緊張が高まっている。東洋の火薬庫になってしまうのではないかと世界中の注目が集まる中、今月23日、中国国防省は沖縄県の尖閣諸島(中国名・釣魚島)を含む東シナ海に防空識別圏を設定したと発表した。防空識別圏とは、領空とは別に各国が不審機の接近時に緊急発進(スクランブル)を実施する基準として設定する空域のことだ。さらには中国軍機が尖閣諸島付近の領空から数十キロ以内の空域に入り、自衛隊機がスクランブル発進するなど、状況はエスカレート。米国のケリー国務長官が異例のコメントを出すなど、日米両政府の反発も強まっている。 いつ大規模な衝突が起きてもおかしくない尖閣諸島だが、その背景にある中国共産党の思惑、そして現在の主張とは矛盾した歴史を知り尽くす男がいる。天安門事件の中心的人物として二度投獄され、アメリカに亡命をはたした中国民主化運動家の陳破空氏だ。現在ニューヨーク在住の陳氏は中