フィリピンのコロマ大統領府報道官は5日、同国中部シブヤン海で沈没しているのが見つかった旧日本軍の戦艦武蔵とみられる船体の扱いなどについて潜水調査を行った米資産家ポール・アレン氏と日本政府、地元のロンブロン州政府と緊密に協議していくとした。定例記者会見で述べた。 コロマ報道官によると、フィリピン政府側の窓口となるのは国立博物館。同博物館は5日、見つかった船体に関する調査チームを立ち上げた。アレン氏の潜水調査の映像の分析などを進め、早ければ来週にも専門家を現地に派遣する方針。 レイテ沖海戦に参加した武蔵は1944年10月24日、米軍機の攻撃を受けて沈没し、乗組員約千人が死亡した。日本の厚生労働省によると、艦内で遺骨が見つかった場合でも沈没地点が水深千メートルと深い上、海軍の軍人の遺族は「海が墓場」という認識も強いため、遺骨収集などは行われない見通しという。(共同)