安倍晋三元総理大臣を搬送するドクターヘリの機内で、医師は予想外の事態に直面していた。 “背後から撃たれた”にも関わらず、背中に傷が見当たらなかったのだ。 事件当日、現場で、ヘリの機内で、そして搬送先の病院で、5時間半にわたり治療を行った3人の医師。 元総理の銃撃という前代未聞の事件に医師たちはどう向き合ったのか。 (奈良放送局 記者 金子晃久 バルテンシュタイン永岡海) 「撃たれた 撃たれた」 参議院選挙2日前の7月8日午前11時半すぎ。午前の診療を終えようかという時、叫び声が聞こえた。中岡伸悟医師のクリニックは大阪、京都、奈良を結ぶターミナル駅、近鉄・大和西大寺駅の北口にある。 何が起きたのか確かめようと、中岡医師はビルの外に駆け出した。 横断歩道の中ほどには大勢の人だかり。目に飛び込んできたのは、仰向けに倒れている安倍元総理大臣の姿だった。顔色は白く、意識を失っているようだ。声をかけて
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