幅は200メートルほど、奥行きは80メートルほどあろうかという公園の広大な広場に近づくと、2階建てアパートに見える仮設の建物やコンテナのような平屋の建物の固まりが突如目に入った。数えてみると、2階建ては4棟、平屋は8棟が25列になって並び、全部で200棟に上った。 能登半島地震の発生から半年。復興の現在地を描き、被災地がどこに向かおうとしているのか、何が課題なのかを考えます。 第1回 巨大な仮設建物が出現 第2回 建設希望は2月だったが… 第3回 社協が限界 第4回 「誤解」から見えた被災地の現状 第5回 隆起した漁港 「東日本」と異なる一手 第6回 「輪島塗」が目論む復興 仮設建物群に圧倒 石川県・能登半島の最北端に位置し、日本海に面した珠洲(すず)市の公園を6月上旬、記者は訪れた。集落のような風景に圧倒された。1月の地震で被災した住民の仮設住宅かと思いきや、そうではないという。 その