自衛隊の制服組トップの河野克俊統合幕僚長が安倍晋三首相が提唱した憲法9条改正案を「ありがたい」と発言したことについて、稲田朋美防衛相は25日午前の参院外交防衛委員会で「政治的目的はないということは明らかで、問題はない」と述べた。民進の藤田幸久氏の質問に答えた。 藤田氏は「公務員の憲法尊重義務に違反するのではないか」と追及。これに対して、稲田氏は「統幕長は高度に政治的な件について、答えないと明確に立場を明らかにした上で、個人の見解を述べた」「政治の方向に影響を与える意図で、特定の政策を主張することなどには該当しない」といった理由を挙げ、「問題ない」と主張した。 一方、この日の衆院憲法審査会では、共産党の大平喜信氏が「憲法尊重擁護義務に反し、文民統制の原則を侵すものだ」として河野氏の罷免(ひめん)を要求。与党側は「国民の一人として意見を述べることはなんら問題ない」(自民・中谷元氏)などと反