ドイツ・フランクフルト国際空港で9月28日、同国在住の若手バイオリニスト、有希・マヌエラ・ヤンケさん(26)が使用する名器「ストラディバリウス」が税関当局に押収されていたことが4日、分かった。楽器をヤンケさんに貸与している日本音楽財団(東京)の関係者が明らかにした。 楽器は1736年製の「ムンツ」で、時価6億円程度とみられている。税関当局は関税として約118万ユーロ(約1億2000万円)の支払いを要求しているという。財団側は無償での返還を求めている。ヤンケさんは日本での演奏会を終えた後、ドイツに戻ったところだった。 ヤンケさんはドイツ人の父と日本人の母を持つ。2004年にパガニーニ国際コンクールで1位なしの最高位2位に入り、世界的に活躍。07年からこの楽器を使ってきた。 財団関係者は「(ヤンケさんは)貸与契約書など必要書類を持っており、万全だと思っている。こういう事態が続けば、多くの