ブックマーク / ashizu.hatenablog.com (4)

  • 娯楽ではないようなアニメについて - metamorphosis

    これまで、このブログで、いろいろなアニメについて語ってきたが、そもそも、アニメを見るということがどのようなことなのか、とりわけ、現代の日でアニメを見るということがどのような意味を持っているのか、ということを少し考えてみたい。 まず、娯楽という観点を検討してみたい。アニメを見ることは娯楽である。このとき、「娯楽」という言葉に込められた意味とは、どのようなものであるだろうか? 端的に言って、そこでは、快楽を得るということが含意されているだろう。ここには、広い視野で見れば、われわれの生活というものに対するひとつの方向性が示唆されている。つまり、快楽を得るということが、われわれの生活の、さらには、われわれの人生の目的になっている、ということである。快楽を得るということが幸福であることと密接な繋がりを持っているのだ。 快楽装置としてのアニメという観点は、なかなか複雑な問題を提起することになる。そも

    娯楽ではないようなアニメについて - metamorphosis
  • 「場所」という観点についての問題提起 - metamorphosis

    場所とアイデンティティの問題について、以前からこのブログで問題にしてきたが、それを今回から格的に行なってみようと思う。 「セカイ系」と呼ばれる作品群について問題にすることも、僕にとっては、場所とアイデンティティを問題にすることであった。セカイ系の場所というのは、究極的には、ひとつの心象風景に集約することができるかも知れない。例えば、『エヴァンゲリオン』の劇場版に出てきた公園などがそうした風景である。 新海誠の作品の風景も、そんなふうに理解すべきかも知れない。『ほしのこえ』で語られる「携帯の電波の届く範囲」の世界とはどのような世界だろうか? それは、メールの送り手と受け手の間で共有される世界、「きみとぼく」の世界であるだろう。もちろん、そうした世界が彼らにとって、世界のすべてであるとは思っていないことだろう。その外部にも世界はあるだろうが、そうした世界が彼らにとって重要性をほとんど持ってい

    「場所」という観点についての問題提起 - metamorphosis
  • なぜ私が選ばれたのか?――『金色のコルダ』と世界の外部から到来した謎 - metamorphosis

    アニメ『金色のコルダ〜primo passo〜』の物語形式は、非常に伝統的なものだと言える。この作品は、コーエーのゲームをアニメ化したものらしいが、コーエーの女性向けゲームは、他にも、『遙かなる時空の中で』や『アンジェリーク』がアニメ化されている。これらの作品は、すべて、女性ひとりに男性多数という逆ハーレム状態の作品だと言えるが、それはともかくとして、これらの作品で共通して描かれている問いとは、端的に、「なぜ自分が選ばれたのか?」というものだろう。他の誰かであってもよかったはずなのに、なぜ自分が選ばれたのか? 自分にだけあって、他人にはないものとは、いったい何なのか? そうした問いが、ここでは問われていることだろう。「選ばれてあることの恍惚と不安と二つわれにあり」。この問題系は、現代的であると同時に、非常に伝統的なものだと思われるのである。 『金色のコルダ』のアニメを見ていて、まず疑問に思

    なぜ私が選ばれたのか?――『金色のコルダ』と世界の外部から到来した謎 - metamorphosis
  • metamorphosis:固有性も必然性もない世界――アニメ『らぶドル』が提起する問題

    アニメ『ツバサ・クロニクル』の第二期を見ていて気になった台詞がある。それは、この世界とこの世界とは別の世界にいる人物が同一の魂を持っている、というような台詞である。この作品では、複数の世界が提示され、それらの世界には同じ顔と同じ名前を持っている人物が登場するわけだが、さらに、そこで、これらの人物が「同じ魂」を持っているのだと指摘することは、これらの人物たちが同じ顔と名前を持っていることが単なる偶然ではないことを示している。そこで強調されていることは、これらの人物は異なる人物ではなく同じ人物だ、ということである。しかし、もちろん、世界が異なっているわけだから、まったく同じ人物であるわけではないだろう。いったい、何が異なっていて、何が同じだと言えるのだろうか? そもそも、事態を複雑にしているのは、異なる複数の世界があるという設定である。世界というのは、ひとつの全体のことである。従って、複数の世

    metamorphosis:固有性も必然性もない世界――アニメ『らぶドル』が提起する問題
    arigatosan
    arigatosan 2006/11/20
    同じ顔が登場する輪廻ゲーを思いながら読んだり。
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