【ニューヨーク=中井大助】米ミシガン州のデトロイト市は18日、連邦裁判所に対して破産手続きの申し立てをした。負債総額は180億ドル(約1兆8千億円)以上あるとされ、米国の地方自治体の財政破綻(はたん)としては過去最大になる。 デトロイト市はゼネラル・モーターズ(GM)が本社を置くなど、米自動車産業の中心都市として知られ、1950年には人口が180万人を超えていた。しかし、自動車産業の衰退や治安の悪化などによって人口流出が続き、現在は約70万人にまで減少。収入が少ないままに借金を重ねたことに加え、都市インフラの維持費用や退職公務員への年金支払いなどがかさみ、財政難に陥っていた。 ミシガン州のスナイダー知事は3月、同市の財政について非常事態を宣言し、緊急事態管理者に破産事件を専門とする弁護士を指名。管理者が債権者との協議を続けていたが、折り合いがつかずに破産申し立てとなった。スナイダー氏も