[CEDEC 2021]フランス人開発者が,日本のゲーム業界の常識を斬る。「日本で世界規模の競争力のあるゲーム開発は可能なのか?」聴講レポート ライター:箭本進一 日本で活躍するフランス人開発者が,日本ゲーム業界の問題点を指摘するという講演「Is Worldwide Competitive Game Development possible in Japan?/日本で世界規模の競争力のあるゲーム開発は可能なのか?」が,ゲーム開発者向けカンファレンス,CEDEC 2021の2日目となる2021年8月25日に行われた。日本のゲーム業界が「マネジメント」「キャリア」「競争力」の3分野に抱える問題とは,どのようなものなのだろう? 「CEDEC 2021」公式サイト 講演を行うハンサリ・ギオーム氏は,東京に本拠を置くゲーム開発スタジオWizcorpのCEOを務めている。2006年に日本に住み始めて以
皆さん、こんにちは。VALORANTのゲームシステム開発チームでソフトウェアエンジニアをしているKevin Leeです。ゲームシステム開発チームは移動や戦闘、入力など、VALORANTのゲームプレイの核となる多くのシステムの開発を担当しています。この投稿では、FPSのゲームプレイにおける中心的システムのひとつである、当たり判定について説明します。 VALORANTのように1発のヘッドショットが勝負の明暗を決めるようなゲームでは、当たり判定はとても重要なシステムとなります。私たちの開発者としての目標は、プレイヤーが銃を撃った際にその結果が明白で、違和感がなく、何よりも正確であるようにすることです。 しかし現実には、当たり判定がおかしいと思われる動画を添えたメッセージを受け取ったり、投稿を見かけることもあります。私たちはこれらの報告をすべて深刻に受け止め、各動画を1フレームずつ確認して、システ
世の中には様々なゲームがあり、ゲームごとに多様な面白さがあります。面白さの追求や議論には「面白さ」とは何か正確に把握することが不可欠ですが、「面白さ」は人によって捉え方の異なる概念です。 この記事ではゲームの面白さをいくつかの構成要素に分解し、ゲームジャンルを構成要素の組み合わせとして捉えることで、多くの人が合意できる面白さの正体に迫ります。 また、構成要素に対する個人の好みの違いが何によって生じるかを掘り下げるとともに、製品やプロモーションの実例に当てはめます。 面白さの要素分解は分析・開発に必須これまで筆者のnoteでは、たびたび対人ゲームの3要素として「技術」「意思決定」「研究」を取り上げてきた。 ゲーム体験の構成要素を抽出して言語化することはデザイン分析や開発において有用だ。言語化が不十分だと「RPG」「(作品名)っぽい」など、あやふやなジャンル分けや既存作品に基づいた表現でしかゲ
本企画は5つのWebメディアの横断企画となり、初回はファミ通.comが担当。バトルキャラクターのグラフィックをテーマに、星5サーヴァント“レオナルド・ダ・ヴィンチ(ライダー)”の制作工程や開発スタッフのこだわりポイントなどを紹介する。 バトルグラフィックの制作工程を解説 週刊ファミ通を含む数々のインタビューにて、完成までに半年以上の期間を要することが明らかになっていたサーヴァントのバトルキャラ制作は、以下のように進行する。 バトルキャライラスト制作 ・ラフの作成 ・線画・パーツの分割・着彩 ・見た目完成~差分作成 アニメーション制作 ・作画打ち合わせ ・セットアップ ・待機や宝具演出のアニメーション制作 ・攻撃やスキルのアニメーション制作 ・納品 バトルエフェクト制作 ・エフェクトリストの作成 ・エフェクト作成作業 ・実装後の作業 ・監修 ・動作確認・バグ修正・リリース 実装作業 ・作画打
はじめに 第1回では「キャラクターAI」(キャラクターの頭脳)の全体像を解説し、その中には5つのモジュール(部品)である「認識」「意思決定」「運動生成」「身体」「記憶」があることを見てきました。今回はその続きとして、これらのモジュールを活用して「キャラクターがどのように意思決定しているのか」について見て行きます。 「認識」モジュールのつくり方 世界から知能に情報を取り入れる部分である「センサー」(感覚)は、視覚を「レイキャスト」や「視野領域」によって作ります。レイキャストでは、キャラクターから対象に向かってレイ(直線)を引き、対象との間に障害物があってレイと障害物が交差すると「見えない」と判断します。例えば、キャラクターの頭部からモンスターの中心に直線を引いて岩にぶつかるのであれば、キャラクターからモンスターは「見えない」と判断するのです。もしぶつかるものがなければ、キャラクターからモンス
はじめに 電ファミ初の「企業協賛企画」として、DeNAさまと協力し約1年をかけて展開されていく大プロジェクトです。 iモード時代から数えると、その立ち上がりから約20年の月日が経過している日本のモバイルゲーム産業。PlayStation 2や Xboxが登場するなど、コンシューマゲーム市場も華やかなりし2000年前後。 しかし、その裏で産声をあげたモバイルゲームもまた、ゲーム黎明期とそれと似た“熱”を帯びた特別な時代を体験していました。急激に勃興したその業界は、いろんな課題や問題にぶち当たりながらも巨大化し、今のスマートフォン向けゲームの市場へと受け継がれていきます。 いまや、モバイルゲームなくしてゲーム業界を語れないといっても過言ではないほどですが、一方で、その歴史や出来事の経緯をきちんとまとめた文章や書籍は数えるほどしかありません。 今回の企画は、そんなモバイルゲーム業界の歴史を、当事
過去の名作ゲームの企画書を見せてもらい開発秘話を聞くシリーズ「ゲームの企画書」。連載3回目となる今回は、「不思議のダンジョン」シリーズを手がけてきた、スパイク・チュンソフトの中村光一会長とディレクターである長畑成一郎氏に話を聞いた。 「1000回遊べるRPG」という衝撃的なキャッチフレーズで登場した『トルネコの大冒険 不思議のダンジョン』から、20年の時が経った。 (C)Spike Chunsoft Co., Ltd.ALL Rights Reserved. パソコンゲームの名作『ローグ』のシステムを換骨奪胎し、親しみやすいキャラクターで『ドラクエ』ファンにアピールすることに成功した本シリーズは、現在も多くのファンを魅了し続けている。 そんな本シリーズのインタビューだが、スパイク・チュンソフトの中村光一会長にインタビューをお願いすると、「ぜひ本シリーズ開発者の長畑氏を同席させてほしい」との
クリエイター・エージェンシー事業を行うクリーク・アンド・リバー社<4763>は、デザイナー向けサービスとして「デザイン塾」の第1弾を9月14日(日)に開講した。 当日は、バンダイナムコゲームスの関連会社であり、人気コンテンツの企画・制作を多数行うバンダイナムコスタジオの協力を受け、大人気ゲーム『アイドルマスター ミリオンライブ!』のデザインチームとコラボレーションして「デザイン塾」を開催。 本稿では、コンテンツの仕掛け人である制作者たちが登壇した、2Dデザイナーに向けた最新の市場概況、制作ノウハウを提供する講座の模様をレポートしよう。 ■アイドルの“新たな一面”を見せる 今回の講演に登壇したのは、バンダイナムコスタジオの運営A氏とC氏。おふたりとも『アイドルマスター ミリオンライブ!』に登場するカードイラストの制作者として活躍している。はじめにカードイラストの原案を考えるA氏より、同作のイ
【発表のポイント】見ている手を自分の手であると気づくとき、人間は以下の二つを経験し、同じ処理過程から生じると仮定されていました。 1.見ている手を自分の身体の一部だと感じる。 2.見ている手の位置に自分の手があると感じる。自己身体の気づきにおける、これら二つの経験が、視覚と体性感覚の異なる処理過程に依存していることが本研究で判明しました。本成果は、人間の心の最も重要な特徴の一つである自己身体の気づきを理解する上で、有益な情報となる可能性があります。 【概要】東北大学大学院情報科学研究科の松宮一道教授は、「自己身体の気づき」(自分の身体認知)に関して、体性感覚(注1)処理と視覚処理で得られた情報が一つの統合的な処理過程で認識されるとする従来の説に対して、今回、目に見える「物理的な身体」ではなく、目に見えない「心の中の身体」を、バーチャルリアリティ技術を用いた実験心理学的手法により解明し、「身
Unity(ゲームエンジン)とGoogle が パートナーシップを結んだぜ、みたいなニュースが記憶に新しいですが、 先月末くらいに、彼らのオンライン対戦FPSのサンプルコードについての詳しい解説動画が上がってました。 FPS Sample Game Workflows | Unity ちなみに、このゲームのソースコードは、 アセットも含めて全て Github で公開されています。 Unity-Technologies/FPSSample 動画のなかでも、とくにこれが興味深いです。 Deep dive into networking for Unity's FPS Sample game - Unite LA - YouTube UDPを使ったオンライン同期のサーバサイドの実装、とくに同期の詳細なメカニズムについて、ここまで噛み砕いた説明を見たことがなかったので、僕にとってはなかなかインパク
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