とてもクライマックスシリーズ(CS)を控えたチームとは思えない。この大事な時期に監督がフロントを批判し、フロントは監督に今季限りでの退任を通告した。創設5年目のシーズンを2位で終え、祝賀ムードに包まれていた楽天が、野村監督の去就問題で空中分解の危機に直面した。 1年契約が満了する野村監督の退任は、球団としては既定路線だった。選手起用の権限が監督にあるよう、監督の選任は球団に決定権がある。任期満了での退任に契約不履行はない。 しかし、チームをCSに導いた指揮官は留任を望んだ。シーズン2位の監督が、本人の意に反して退任を強いられるのは、球界の常識では極めて異例だ。前広島監督のブラウン氏を有力候補に後任選びを進めるフロントへ不信感を募らせ、9日には不満を爆発させた。 うるさ型で74歳と高齢の野村監督を代えたい球団は、CSや日本シリーズで指揮官が勝者となり、留任させざるを得なくなる前に手を打ち、シ