山形県酒田市の民間企業「庄内社会教育事業センター」が運営する酒田ケーブルテレビ(STV)が昨年12月末から放送を停止していることが10日、分かった。法人登記手続きを長年怠り「みなし解散」となった後、入居していた雑居ビルの停電で、業務を継続できなくなった。社長は今年1月に死亡し、株主の構成は不明。放送業務登録が取り消される全国初のケースとなる可能性がある。 東北総合通信局によると、STVは1983年に放送事業として許可され、受信障害などのある市中心部向けにNHKと民放の地上波などを送信していた。ピーク時には100世帯程度が加入していたとみられるが、近年は通信局への報告を怠っており、最近の状況は不明だ。 必要とされる法人登記手続きも12年以上全く行われていなかったため、センターは昨年12月11日付で休眠会社として「みなし解散」となった。 一方、2週間後の29日には、事務所と放送設備を置いていた
公用車で副町長があおり運転か 岩手・大槌 接近や蛇行否定も現金提供申し出る 岩手県大槌町の沢舘和彦副町長(61)が公用車であおり運転をしたとして、町内の男性(46)とトラブルになっている。沢舘氏は3日に記者会見し、あおり運転の事実を否定。一方で現金を支払って解決しようとしたことを明らかにした。 沢舘氏によると、7月31日、盛岡市での会議後、自ら公用車を運転して帰町した。翌8月1日、男性から町に対し、釜石花巻道路を走行中に前照灯をハイビームにして後方から接近され、蛇行を繰り返されたと苦情があった。 沢舘氏は2日、町総務課長と男性の元を訪れ、ハイビームで走行したことを謝罪。異常接近や蛇行運転は否定したが言い争いになり、男性に腹を蹴られたという。その場で男性に20万円の支払いを申し出たが、総務課長に止められた。 沢舘氏は釜石署に暴行の被害届を提出。後日、県警高速隊から「あおり運転で訴えが出ている
秋田市の陸自新屋演習場をイージス・アショア配備の候補地とする防衛省は、同演習場での現地調査と並行して新屋以外の配備適地に関する検討も行い、5月末の調査結果報告に盛り込んだ。新屋が「適地」との判断を示し、ほかの検討箇所は全て「不適」とした。 新屋以外の検討は青森、秋田、山形3県の国有地18カ所と陸自弘前演習場が対象となった。同省はこのうち9カ所で近くの山がレーダー波を阻害すると判断。レーダー波を照射した際、山の仰角は10度以下が配備の目安といい、9カ所は15~20度だった。 ところが距離と標高の縮尺が異なるまま仰角を割り出していたことが今月5日に発覚。9カ所全てで表のように数値を下方修正する事態に追い込まれた。 中でも修正幅が大きいのが男鹿市で、15度から4度に大きく引き下げた。修正の結果、男鹿を含む4カ所が数値上は適地となった。 それでも防衛省は男鹿の国有地は国の石油備蓄基地であるためあく
高校生の足として不可欠なBRTだが、一般客の利用は伸び悩む=8日午前7時30分ごろ、気仙沼市四反田の不動の沢駅 東日本大震災の被災地で、住民の生活に欠かせない交通機関や公共施設の復旧復興が急ピッチで進められている。将来に向けて維持できるのか。利活用は計画通りに進むのか。加速する人口減少を前に、被災地の試行錯誤が続く。第3部は「インフラ」をキーワードに課題に向き合う姿を追った。 朝7時半。気仙沼市のJR気仙沼線バス高速輸送システム(BRT)の駅「不動の沢」に、気仙沼高生が次々と降り立つ。 同市本吉町の1年三浦甲斐さん(16)は毎朝、約40分間バスに揺られ、通っている。東日本大震災時は小学2年生。鉄路だった気仙沼線に乗ったことはなく、「BRTの不便さは感じない」と話す。 <高校生に不可欠> 同校生徒の約4分の1に当たる198人がBRTで通学する。本数は鉄道時代の約3倍に増え、高校生にとって欠か
安倍晋三首相は2020年の改正憲法施行を掲げ続ける。今夏の参院選では争点の一つになりそうだ。表現に関わる人々に、論議の憂慮すべき点を聞いた。 ―安倍首相は改憲を悲願とする。 「憲法は権力者が勝手な行動をしないためにある。多くの国民が改憲を求めるなら納得するが、権力者が変えようとすべきではない」 ―自身の憲法観は。 「憲法制定のいきさつにじくじたる思いはある。敗戦という重い歴史があり、日本人が主体的に作ろうとした憲法ではないからだ。だが日本の識者も加わり、世界が理想とする憲法の見本のような内容になった。私たちは二度と戦争はしないと宣言し、約束を守ってきた。今の日本を誇りに思うし憲法を大切にしたい」 ―自民党の改憲4項目は9条への自衛隊明記や緊急事態条項を盛り込んだ。 「自衛隊は東日本大震災など多くの災害復旧に貢献し、海外では道路整備などに取り組む。改憲派は『国を守る人々がないがしろにされてい
JR東日本の交通系ICカード「Suica(スイカ)」の解約を巡り、秋田県など東北の一部で不満の声が出ている。対応できる装置が宮城、福島両県の駅にしかなく、未設置の地域は解約がままならないためだ。運賃をはじめコンビニエンスストアやスーパー、自動販売機の支払いにまで使えるスイカだが、利用者に混乱が生じている。 昨年12月上旬、秋田駅で由利本荘市の60代女性がスイカの解約を申し出た。駅構内にあるJR系列のコンビニエンスストアで購入したカードだったが、窓口の担当者の説明に耳を疑った。「新潟駅に自己負担で行き、解約の手続きを取っていただけますか」 秋田駅と新潟駅を往復すると特急の乗車時間だけで約7時間。運賃は約1万4000円となる。 女性は代替策として「手続き可能な駅でJRに解約してもらい、デポジット(預かり金)やチャージ額を秋田駅の窓口で受け取りたい」と提案したが、拒まれたという。 新潟に用事はな
<おわびして訂正します> 11月22日に配信した「娘落第 寄付金3000万円返して-父が岩手医大を提訴」の記事で、「大学から『成績が悪かったのではなく、寄付金の振り込みが遅れたからだ』と指摘を受け」とあるのは、「次女が友人から聞いた話を基に、進級試験で不合格となったのは寄付金の振り込みが遅れたことが原因であると考えた」の誤りでした。 事実関係を誤認しました。寄付金を支払わない学生は落第させているかのような誤った印象を読者に抱かせる表現であり、岩手医大をはじめ関係者に多大な迷惑をお掛けしたことをおわびし、記事を訂正します。 当該記事を、河北新報オンラインニュースおよび配信先のサイトから削除しました。
秋田のソウルフードと呼ばれる氷菓「ババヘラアイス」について、県境を越えたイベント販売などが一部足踏みを強いられている。独特の販売方法に対し、県ごとに許可基準が異なるためだ。今月も宮城での取り扱いを見送ったケースがあり、業者は戸惑いを隠せない。 今月中旬にあった自転車イベント「ツール・ド・東北2018」の主会場(石巻市)で仙台市の業者がババヘラを販売しようとしたところ、石巻保健所の許可が下りなかった。 業者は「問答無用で駄目と言われた感じ」と残念がる。保健所が問題視したのはババヘラを保存用の容器からへらですくい、コーンに盛り付ける売り方だった。 宮城県と仙台市には、イベントなど仮設店舗の営業許可や食品の扱い方を定めた要領がある。アイス類は「ほこりが入る」などとして容器からすくって売る方法を禁じている。 秋田県の場合、タンク式の手洗い設備を用意するなど一定条件下でババヘラの屋外販売を認めてきた
奥羽新幹線/仙山ルート 選択肢の一つに 山形県が旗振り役となって進める奥羽新幹線(福島-秋田間)の早期実現運動で、有識者から新たなルート案が示され、山形市など村山地域で関心が高まりつつある。 福島-仙台間を東北新幹線との共用区間とみなし、仙台-山形間の仙山線区間を単線の新幹線として整備。1時間に1、2往復のシャトル型で運行し、山形-秋田間につなぐというアイデアだ。 これまで一般には福島から米沢を経て山形、秋田に至る奥羽線に沿ったルートがイメージされてきたが、1973年に基本計画決定されたのは、あくまで「福島市を起点に山形市付近を経由し、秋田市を終点」とする経路だ。 生活圏として一体化が進む仙台、山形両市の間では交通需要も急速に高まっており、単線といえども所要時間20分以内で行き来できる「仙山新幹線」の実現は、まさに時代の要請と言っていい。 仙山ルート案が浮上したのは7月、山形、上山、天童の
JR東日本が検討している秋田新幹線の岩手、秋田県境の新ルート整備で、同社が600億円規模の概算事業費を秋田県や沿線自治体に対し提示していたことが7日、分かった。トンネル新設を含む工事区間は県境をまたぐ十数キロになるとみられる。 新ルート整備を検討しているのは奥羽山脈の仙岩トンネルを通り、秋田新幹線が走行する田沢湖線の赤渕(岩手県雫石町)-田沢湖(仙北市)間(18.1キロ)。この県境区間は山が険しいため谷底を縫うように線路が走り、悪天候に弱い。 県境区間の過酷な走行環境を踏まえ、同社は新ルート整備に向けた現地調査を実施。昨年11月ごろ、県や沿線自治体に概算事業費が600億円規模になるとの試算を伝えた。 同社は県などに対し、事業費規模に加え(1)工期は10年程度の見込み(2)トンネル新設でカーブが解消され走行時間短縮につながる-などと説明したという。 新たなトンネルの工事区間は延長が10キロを
全国で書店が減少する中、20万冊以上をそろえる大型書店が秋田県内5市に続々と開店している。いずれも秋田トヨタ自動車(秋田市)の販売店に併設。丸善ジュンク堂書店(東京)と提携して書棚の内容を充実させ、地域文化を支援している。 大仙市で昨年9月、県内5店舗目となる「ブックスモア大曲店」がオープンした。秋田トヨタ大曲店に併設し、約1300平方メートルに約25万冊を置く。人口約8万2000の市では異例の冊数で「市外から来店するお客さんも多い」(担当者)という。丸善ジュンク堂書店の図書分類や在庫管理のシステムを使う。 ブックスモアは、秋田トヨタ自動車の親会社のトヨタカローラ青森(青森市)が営む。2011年に秋田トヨタ潟上店(潟上市)に書店を併設したのを皮切りに湯沢、北秋田、大館各市に設けた。今年9月ごろには由利本荘市にも開く。 トヨタカローラ青森の大柳康司代表取締役(46)は「地域に喜んでもらえる事
アニメの制作過程を再現したミュージアム。浅尾さん(中央)やアニメーターの高木さん(右)たちが言葉を交わす=福島県三春町 「あのフクシマか。人は住めるのか」 海外の仕事先。社名に「FUKUSHIMA」とある名刺を渡すと、身構えられる。 「なぜ、あえて未来の見えない場所に進出したのか」。国内でも尋ねられる。 ◎トモノミクス 被災地と企業[3]プロローグ(下)えがく 福島県三春町に2015年4月開設したアニメ制作会社福島ガイナックス。社長浅尾芳宣さん(48)=福島市出身=は痛感する。人類史に刻まれる東京電力福島第1原発事故の負のイメージは、世間に刷り込まれてしまった。 浅尾さんは人気作「新世紀エヴァンゲリオン」を送り出したガイナックス(東京)の役員だった。地方スタジオの開設を検討していた13年。原発事故で県外に避難し、帰郷を諦める若い家族が増えていると知った。 若い世代が戻らなければ、
「チート懲らしめたかった」高1逮捕 オンラインゲームを有利に進めさせる不正ソフト「チートツール」を装ったウイルスをダウンロードさせ、他人のパソコンを遠隔操作したとして、宮城、神奈川、静岡各県警の合同捜査本部は1日、不正指令電磁的記録供用の疑いで、和歌山県有田川町の高校1年生の少年(16)を逮捕した。 合同捜査本部によると、少年は「チートツールを使っているやつを懲らしめたかった」と容疑を認めている。同本部は少年が2014年春以降、延べ2100回以上ウイルスをダウンロードさせたとみて裏付けを進めている。 逮捕容疑は今年5月3~7日、自宅で自分のパソコンを使い、チートツールを装ったウイルスをオンラインゲームの掲示板に載せ、横浜市の男性会社員(21)にダウンロードさせた疑い。 同本部によると、少年は「ネット仲間からウイルスをもらった」と供述している。ウイルス感染させた男性のパソコンでゲームを
全ての票の点検を終え、確認印を押す小松選管委員長(写真中央)と開票立会人=11日午前4時23分、宮城県富谷町役場 10日投開票された参院選の宮城選挙区(改選数1)は、富谷町で開票の立会人が細かく票を点検して作業が遅れるなどしたため、結果の確定が11日午前4時55分にずれ込んだ。選管最終は11日午前1時を予定しており、約4時間遅れとなった。 富谷町選管によると、開票は町役場で10日午後9時に開始。直後から選挙区の立会人を務めた男性(62)が票を1枚1枚、テーブルに並べるなどして入念に点検し始めた。作業が滞り、選管は男性に速やかに点検するよう要請したが「早く知らせるより正確さが大切だ」と聞き入れなかった。 男性は特定候補の票についても「筆跡が似ている票が複数ある。不正ではないか」と訴えたが、小松春子選管委員長が他の立会人2人の意見を聞き、「問題なし」として作業を続けた。 同町では前回20
<参院選>東北は野党共闘圧倒 東北6選挙区は10日夜、改選全6議席(各県1)が固まった。福島、宮城で改選数が2から1に減る中、自民党は1議席を獲得。統一候補を擁立した民進、共産、社民、生活の野党4党は5議席を得た。改選前勢力は自民5、野党3。 秋田は自民現職の石井浩郎氏(52)が、民進元議員の松浦大悟氏(46)を下し再選。石井氏は知名度の高さを生かして組織戦を展開し全域で圧倒。松浦氏は党国会議員と連携したが、波に乗れなかった。 山形は無所属元議員の舟山康江氏(50)が、自民新人の月野薫氏(61)を破り再選を果たした。舟山氏は環太平洋連携協定(TPP)やアベノミクス批判を展開して幅広い支持を集め、月野氏を振り切った。 岩手は無所属新人の木戸口英司氏(52)が、自民新人の田中真一氏(49)を抑えて初当選。木戸口氏は小沢一郎生活代表(衆院4区)や達増拓也知事の支援を受けてリードを保ち、田中
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