国土交通省は、経営が悪化している航空業界への支援策の一環として、今月から新たな着陸方式の試行を始めた。関西国際空港に深夜から早朝に到着する国内航空会社の航空機を対象に、水平飛行することなく滑らかに高度を下げながら到着する方法を試験的に開始した。燃料費の節減につなげるのが狙い。日本航空によると、新方式での燃料削減効果は1便当たり2320~2900リットルと試算しており、厳しい経営環境が続く航空会社にとって追い風となりそうだ。 航空機が着陸態勢に入る場合、これまでは降下と水平飛行を繰り返し、徐々に高度を下げていた。法律や規則にで定められてはいないが、安全を確保するために世界的に同様の方式がとられている。 ただ、上空の交通量の少ない深夜、早朝の時間帯なら新方式で着陸しても安全上の問題はないと国交省は判断、試験的に導入することにした。関空ですでに1日5便程度が新方式を導入している。 米サンフランシ