東京都杉並区が打ち出した待機児童対策を巡り、住民の反発が続いている。新設の保育園用地に区立公園が含まれているためで、住民からは「子どものための遊び場をつぶして、子どものための保育園を作るのは矛盾しているのではないか」との声が上がる。一方、待機児童を減らすには施設整備も待ったなし。田中良区長は3日、住民の代表者らと面談したが意見は平行線をたどった。両者の溝が埋まらないまま、建設計画は動き出そうとしている。【五味香織、早川健人】 区は5月、現在の計画では来春に560人の待機児童が発生するとして、新たに保育施設11カ所、1000人分の追加整備計画を公表した。このうち4カ所は区立公園を転用。来春までに計2000人規模の定員増を図る。