一切情報が出ないまま終幕となった。調査したり情報を出したりする事自体がセカンドレイプになるので出来ない、という理屈はあるのだが、全く情報がないせいで花岡が実行しているような被害者に不利な憶測を誰も明確に否定する事ができず、それはそれで花岡有利に事が運んでいた。花岡は「基地の存在を肯定する」という大目的のために何の情報もない状態で当て推量をしているわけだが、それに対して「そうではない」と言い切るのもまた、何の情報もないこの状況下では当て推量に過ぎず、結局何か確たる情報を掴んで喋っている人間は存在しなかった。また、花岡があまりにも叩く対象として分かりやすかったために、多くの意見が花岡叩きに引きずられてコストを消耗し、さらに花岡を叩かない者に「花岡支持の疑いあり」というラベルを貼って行くという極端な動きも併せて、本来語られていいはずの考察や意見の大半が花岡叩きという単純化の渦に巻き込まれ消え去っ