「環境問題はなぜウソがまかりとおるのか」「科学者の9割は地球温暖化CO2犯人説はウソだと知っている」。温暖化を防ぐためのさまざまな対策が講じられているが、書店では今も温暖化に異論を唱える本が、売れている。こうした議論をめぐって、東京地裁で裁判も起き、係争中だ。温暖化「異論」の背景は-。(杉浦美香) 関連記事100年後、桜は咲かない 温暖化進行…米で気温上昇や豪雨 温暖化の影響報告…記事本文の続き ■温暖化懐疑論が裁判に 東京地裁で気象学者らが注目する裁判が行われている。 原告は「CO2温暖化説は間違っている」などの著書がある“懐疑論者”の一人、槌田敦・元名城大教授。被告は日本気象学会(東京)だ。 槌田氏の訴えはこうだ。 昨年4月、「二酸化炭素(CO2)の増加が地球温暖化をもたらす」という“通説”の因果関係の逆、つまり「気温が上昇することで海中に含まれるCO2が放出され、CO2濃度が増加する