法輪寺は奈良時代に創建された虚空蔵菩薩を本尊とする寺院である[2]。後に神仏習合の流れで法輪寺にも鎮守社が作られた。奈良時代の僧・道昌がこの地で行った求聞持法(ぐもんじほう)の満願の日に、空から明星が降り注いで虚空蔵菩薩が示現したということから、その明星を表す明星天子を本地仏として、雷の神である電電明神を祀る明星社(みょうじょうしゃ)が鎮守社の1つとして作られた[1]。古くから雷の神は田の神と同一視されたこともあり、電電宮は住民から広く信仰されていた。しかし、1864年(元治元年)の禁門の変により、本堂などとともに焼失し、長く仮宮に鎮座したままとなっていた[1]。 1956年(昭和31年)、当時の近畿電波監理局長・平林金之助は、今後電波の利用が多くなることから、電電明神を電気電波の祖神として祀り、併せて電気電波関連の研究先覚者や事業者の霊を顕彰すべきであると主唱した。これに賛同した関西の電