26日付の中国紙、新京報は、中国で急速に拡大している高速鉄道の運転士が短期間の研修を経ただけで勤務に就いている実態を伝えた。多数の大学生が在学中から約半年間の研修を受け、卒業直後に高速鉄道の運転士になった例もあり、専門家は「要員不足」による弊害を指摘している。 同紙によると、浙江省温州市で追突事故を起こした後続列車の運転士は、2003年から08年まで普通列車の運転士を務め、09年に高速鉄道の運転士となった。同運転士が所属する職場では、普通列車の運転士が2カ月間の研修を経て、高速鉄道の運転士になっているという。 08年には西南交通大学(四川省)の学生約30人が卒業前の2月から北京で研修を始め、8月初めに開業した北京-天津間を最高時速350キロで走る都市間鉄道列車の運転士になった。(共同)