■「将来、制裁の対象になる可能性」 【ロンドン=内藤泰朗】ロシア屈指の富豪であるミハイル・フリードマン氏が北海のガス田を買収したのに対し、英国政府が待ったをかけて対立する騒ぎになっている。ウクライナ危機による米国や欧州連合(EU)の対露制裁が拡大した場合、ガスの取引に影響が出る恐れがあるとの理由からだ。18日付の英紙フィナンシャル・タイムズは、法廷闘争を回避するためにフリードマン氏が転売先を探し始めたと報じた。 同紙によると、ウクライナ情勢をめぐり対露制裁が発動されて以降、欧米諸国の政府が民間の経済活動に介入したのは初めてで、「今回の問題は、ロシアの実業家たちがどのようなリスクを抱えているかを浮き彫りにした」との見方を示した。 フリードマン氏が率いる総資産290億ドル(約3兆5000億円)のエネルギー投資ファンドは今月初旬、ドイツの公益大手RWEの石油・天然ガス部門Deaを51億ユー