2023年3月17日、豊田自動織機はフォークリフト向けエンジンで不正を確認したと発表。当該エンジンを搭載したフォークリフト「ジェネオ」(積載能力1.5~8.0t)の出荷を停止した(図1)。同社はトヨタ自動車を生んだ名門企業だ。1年前の2022年3月には、トヨタ自動車の子会社である日野自動車もエンジン不正を発表。その前の2021年にはトヨタ自動車の販売店で車検不正が発覚している。トヨタグループで不祥事が続いている上に、豊田自動織機はトヨタ自動車の「3大ティア1(1次部品メーカー)」といわれるメガサプライヤーの一角を占める。トヨタブランドのイメージ悪化は避けられない。 この事態を受けてトヨタ自動車は「昨年(2022年)の日野自動車での認証不正に続いてグループ会社で信頼を裏切るような事案が発生したことは誠に遺憾で、重く受け止めている」とコメントを発表した。 不可解なのは、なぜ豊田自動織機のフォー