「仕事をしている人は勤勉で、仕事をしていない人は怠け者。」 「仕事を頑張っている人は意志が強い。仕事を頑張れない人は意志が弱い。」 こういう物の見方は、ある瞬間は確かにその通りかもしれない。けれども、これほどあてにならない、状況次第で移ろいやすい人物把握の仕方もない。 例えば、ある中国人男性が、アフリカの山奥で、埃にまみれて一生懸命に働いている。人は彼を、勤勉だ、意志が強い、頑張っている、と呼ぶだろう。しかし彼は、つねに仕事に豊かな意味を見出せる立場にあるのかもしれない。立身出世のため・母国との一体感のため・家族のため・豊かな生活のため etc…。そういった意味が無くなった状況下でも、彼は同じように働き続けることが出来るだろうか。 逆に、ある日本人男性が、まずまずな企業に就職したのに不満が募って辞めてしまい、クーラーの効いた部屋でネットゲームに耽溺している。人は彼を、怠惰だ、意志が弱い、頑