8月の豊田国際ユースサッカー大会で準優勝したU-16日本代表に、ちょっと変わった名前を見つけた。サイ・ゴダード。所属にはイングランドの名門、トッテナムとある。最近では年代別代表に“ハーフ”の選手が珍しくないが、サイもまた、そのひとりだ。 とはいえ、この小柄なMFのケースが珍しいのは、海外で育ち、日本でのプレー経験を持たない選手だということ。当然、日本語もほとんど話せない。こうした選手が年代別とはいえ、日本代表に選ばれるのは初めてのことではないだろうか。 まずは単純に言葉の心配をしてしまうが、吉武博文・U-16日本代表監督によれば、「問題ない」。練習でメニューの内容が十分に伝わらなかったとしても、「一番うまくやるのはサイなんです」と吉武。チームメイトからも「言葉は通じないけど、見て感じてくれるのでやりやすい」という感想が聞かれた。何よりサイ自身が、日本での代表選出に「ワクワクした」と言い、実