赤塚不二夫のブレーン役として知られるマンガ家・長谷邦夫氏が11月25日にお亡くなりになりました。マンバ通信では生前長谷氏とも交流のあった竹熊健太郎さんに追悼文の寄稿をお願いしました。 最初に長谷邦夫先生と会ったのは1988年の初夏だったと思う。当時私は60年代の少年雑誌に関する取材をしていて、下落合のフジオプロまで先生を訪ねて行った。先生はトキワ荘作家で、赤塚不二夫とはお互いデビュー以前からの友人である。刎頚の友、と言っていい。先生と赤塚の交友についてはいくつかの文章のほか、マンガとしても描かれている(『赤塚不二夫 天才ニャロメ伝』)。 (『赤塚不二夫 天才ニャロメ伝』より) (赤塚不二夫と長谷邦夫) スタジオで一人ポツンと仕事をしていた長谷先生は、私が部屋に入ると執筆の手を休め、そのとき描いていた、何度めかのリメイク版『天才バカボン』のアイデアについて、私に語りだした。 「今描いているバ