『人生の土台となる読書』用に書いたけど使わなかった文章です。高校生の頃に鬼畜系の本が好きだった話、京極夏彦と村崎百郎の交流の話、などです。 高校生になっても僕は相変わらず暗い人間のままで、学校は何も面白くなかった。本とゲームくらいしか楽しみがなかった。そして、そんな自分を特別だと思い込むために、ヤバい本を探していた。 高校生の頃、「鬼畜系」と呼ばれる本が流行っていたのでよく読んでいた。鬼畜系というのは1995年に発行された『危ない1号』という雑誌から始まったムーブメントで、死体、犯罪、ドラッグなど、世の中で眉をひそめられるような悪趣味なものについて扱っていた。『危ない1号』の編集長であった青山正明や、ライターであった村崎百郎といった人たちが鬼畜系の中心人物だった。 今思い返すと、そんなものを読んでいたのは黒歴史だな、と思う。当時の僕は、そんなアウトローな世界には全く縁がなく、進学校におとな