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  • クリストファー・ノーラン『インターステラー』インタビュー - 映画評論家町山智浩アメリカ日記

    [:large:left] スマホばかり見てないで、宇宙を見ようよ! クリストファー・ノーラン監督インタビュー 『インターステラー』公開当時に映画秘宝に掲載したものです。 取材・文 町山智浩 ――『インターステラー』は最初、スティーヴン・スピルバーグ監督で発表されましたが、どんな経過で企画を引き継いだんですか? ノーラン もともとパラマウントのために宇宙物理学者のキップ・ソーンが恒星間航行をリアルに描こうとして企画した。それで脚に僕の弟のジョナサンが雇われたんだ。でもスピルバーグのドリームワークスがパラマウントを離れたんで、僕が監督を引き受けたんだ。 ――でも、スピルバーグ的な要素は『インターステラー』にいっぱい残ってますね。父親が子どもを捨てて宇宙への夢に賭けてしまうのも、得体のしれない何かの力に導かれていくのも『未知との遭遇』だし、少女と幽霊の交信は『ポルターガイスト』で……。 ノー

    クリストファー・ノーラン『インターステラー』インタビュー - 映画評論家町山智浩アメリカ日記
  • 『セッション』菊地成孔さんのアンサーへの返信 - 映画評論家町山智浩アメリカ日記

    これは、町山さんにアンサーさせて頂きます(長文注意)への返信です。 せっかく紳士的に書いたのに「町山さん、昔は仕掛けるときそんな口調じゃなかった癖にさ!(笑)ちょっと見ない間に、すっかりもう!!(笑)」ときやがった。 わかったよ、なら、昔通りの言葉遣いでやったろうじゃねえか。 オラァ! きくちなるあな! 読めねえ名前親につけられてんじゃねえよ! これでどうだ! 菊地さんがジャズを愛してるように、オイラも映画を愛してるし、この『セッション』という映画が大好きだから、1万6千字も使って口汚く罵倒されて、「菊地さんの批判を読んで観ないことにした」なんてツイートまであったから頭にきたんだよ! この小さい映画を守りたかったんだよ! ああ、たしかにオイラは菊地さんが『ハッスル&フロウ』についてデタラメ書いた原稿読んで、ファースト・インプレッションで「うさんくせえ!」って思ったよ! いや、違うな。正直言

    『セッション』菊地成孔さんのアンサーへの返信 - 映画評論家町山智浩アメリカ日記
  • 『バードマン 無知がもたらす予期せぬ奇跡』 - 映画評論家町山智浩アメリカ日記

    「どうしてこんなドツボにはまっちまったんだ?」 主人公リーガン・トムソンが白いブリーフ一丁で座禅を組んで宙に浮いている。……あ、宙に浮いてる理由は後で。 場所はどこかの楽屋。トムソンはかつてハリウッド超大作『バードマン』の主演スターだったが、その後は鳴かず飛ばず。子にも逃げられた。それが60歳をすぎた今、自ら製作・演出・主演するブロードウェイの舞台劇に再起を賭けている。 トムソンを演じるは、かつてアメコミのスーパーヒーロー、バードマンを映画で演じたスターだったが、その後、鳴かず飛ばずのまま60歳を越えた。演じるのはマイケル・キートン。彼自身も、ティム・バートン監督の『バットマン』(89年)で主人公ブルース・ウェインを演じた。 『バードマン』の監督はアレハンドロ・ゴンザレス・イニャリトゥ。彼の映画はいつも暗い。『アモーレス・ペロス』では都市の最下層で貧しさにあえぐ若者が金のために愛犬を闘犬

    『バードマン 無知がもたらす予期せぬ奇跡』 - 映画評論家町山智浩アメリカ日記
  • 菊地成孔先生の『セッション』批判について - 映画評論家町山智浩アメリカ日記

    その後、俳優名を役名に統一するなど細かい部分をいじったため、4月17日に上げた文章とは細かい部分で違っていますが、論旨は同じです。 初期バージョンはこちらにありますので比較できます。 日では今日(4月17日)から公開される映画『セッション』を、ジャズ専門家である菊地成孔先生がジャズ音楽家の立場から酷評しています。 http://goo.gl/Jt1sc3 それを公開前に読んだ人々の間で「素晴らしい批評」などと評判を呼んでいます。 「自分はジャズがわからないが、ジャズ専門家が観れば駄作なんだろうな」とか 「映画はまだ観てないが、ジャズを知らない100人の評価よりも菊地さん一人を信じる」とか とにかく、いちばん問題だと思うのは「菊地さんの酷評を読んで『セッション』を観るのをやめた」という人が決して少なくはないことです。 また、『セッション』ではスパルタでハラスメントなフレッチャー先生(JKシ

    菊地成孔先生の『セッション』批判について - 映画評論家町山智浩アメリカ日記
  • 回転ドア一つで家が買える - 映画評論家町山智浩アメリカ日記

    バンダイの社員は、一般のサンライズの社員より給料が高くて 小学館や集英社や講談社の社員は、一般の漫画家や小説家より年収が高くて レコード会社の社員は、一般のミュージシャンより年収が高くて 芸能人のエージェントは、一般の芸能人より年収が高くて マネージャーは、一般のエンジニアより年収が高くて 広告代理店の営業マンは、一般のクライアントより年収が高くて 銀行員は、一般の顧客より年収が高くて 弁護士は、一般の依頼人より年収が高くて 役人は、一般の市民より年収が高くて 実際にものを作る人は中間にいる奴らよりも給料も安くて、 年金も安くて、退職金も出ない。 そうやって大企業や役所や金融が「作り手」から吸い上げた金は、 給料として職員に還元されるならまだしも、 ほとんどは企業やお役所そのもののものになる。 たとえば都心に立ち並ぶデカいビル。 夜になるとカラッポだ。 そこに働く社員はせまい家に暮らしてい

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  • レコード・チャイナ編集部にメールで質問を送りました。 - 映画評論家町山智浩アメリカ日記

    レコード・チャイナ編集部にメールで質問を送りました。 Record China 御中 前略 私は、週刊文春にコラムを書いている町山と申します。 御社の記事について取材をさせていただきたくお願いします。 週刊文春の10月23日号に「スポーツ八百長、世界が激怒、『ドント・コリア=インチキするな』」という見出しで「アメリカでは『ドント・コリア=インチキするな』という言葉まで生まれました」とする記事が掲載されました。 私はアメリカ在住で、コラムには、日々生まれていく新しい英語について書いています。 ですから「Don't Korea という英語が生まれたのか。次はそれについて書いてみようか」と思ってネットで検索してみました。 しかし、出てくるのは日のサイトだけで、米国のサイトはひとつも見つかりませんでした。 その日のサイトのなかで、今のところ、最も古い記事ではないかと思われるのが、御社の10月3

    レコード・チャイナ編集部にメールで質問を送りました。 - 映画評論家町山智浩アメリカ日記
  • 「原作と違う!」と怒る人が多いけど - 映画評論家町山智浩アメリカ日記

    音声ファイル有料ダウンロード「町山智浩の映画ムダ話」、今回は「映画と原作の関係について考えた」と題して、いろんな原作つき映画について話しています。 https://tomomachi.stores.jp/#!/items/540b9d6186b1885d1d000bf8 公開中の『ルパン3世』は「元のアニメと違う!」と怒っている人が多いが、『ホットロード』は原作にものすごく忠実だから、その点で文句を言うひとはいない。でも、文句どころか誰も何の反応もしない。論議も呼ばずにほとんどスルー。これはどういうことか。 映画にとって原作に忠実であることは作品の質や興行にとってどれほど重要なのか? 『ブレードランナー』は原作とまるで違うが、違う点こそがこの映画を傑作にした。 ということで、『羊たちの沈黙』『スターシップトルーパーズ』『博士の異常な愛情』『フォレスト・ガンプ』『ダイ・ハード』『ザ・ミスト』

    「原作と違う!」と怒る人が多いけど - 映画評論家町山智浩アメリカ日記
  • 匿名ダイアリーの公開質問へのお答え - 映画評論家町山智浩アメリカ日記

    匿名ダイアリーの公開質問にお答えします。 http://anond.hatelabo.jp/20140629111911?utm_source=dlvr.it&utm_medium=twitter ====== 『時計じかけのオレンジ』におけるキューブリックの「自由意思」について http://www63.atwiki.jp/loversrock/pages/5.html すみません。 キューブリックはちゃんと「『時計じかけのオレンジ』は自由意志についての映画だ」と言っていますが、別のインタビューでした。 http://www.visual-memory.co.uk/amk/doc/interview.aco.html 「キューブリック この映画(時計じかけのオレンジ)の中心にあるのは自由意志についての問いに他ならない。善悪を自分で選ぶことができなければ人間性は失われてしまうのでは? タイ

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  • 「ゼロ・グラビティ」の結末はなんと! - 映画評論家町山智浩アメリカ日記

    「ゼロ・グラビティ」の結末に関することなので、白文字にします。 映画を未見の人は読まないでください。 この下のほうにあります。 「ゼロ・グラビティ」の結末にサンドラ・ブロックが着水する場所(ロケ地)は 「猿の惑星」の冒頭でチャールトン・ヘストンが乗った宇宙船が着水した湖のロケ地と同じユタとアリゾナの国境にあるパウウェル湖でした。 すると地球は???? 「ゼロ・グラビティ」のカプセルはランダムに地球に落下したので、確率的には地球の表面の7割を占める海に落ちる可能性が高いのですが、 アメリカ大陸にそれも超運よく湖に着水します。 それはいくら何でもご都合主義だろうと思ったら、 実は『猿の惑星』ネタだったのか?。

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  • レッチリ「アンダー・ザ・ブリッジ」はどこの橋か? - 映画評論家町山智浩アメリカ日記

    この原稿は拙著『当はこんな歌』に収録するために書かれましたが、歌詞の版権の問題で掲載できなかったものです。 当はこんな歌 作者: 町山智浩出版社/メーカー: アスキー・メディアワークス発売日: 2013/05/21メディア: 単行(ソフトカバー)この商品を含むブログ (19件) を見る『荒川アンダー・ザ・ブリッジ』という漫画があるが、「アンダー・ザ・ブリッジ」といえば思い出すのは橋下知事じゃなくて、レッド・ホット・チリペッパーズの1991年の大ヒット曲だ。 レッチリはアンソニー・キーディスのラップ調ボーカル、フリーのファンクなベース、ヒレル・スロヴァクのパンクなギターで、いつも上半身裸で跳ねる騒がしいバンド、というイメージだったので、バラード「アンダー・ザ・ブリッジ」は意外だった。 哀愁のアルペジオで始まり、ローリング・ストーンズの『無情の世界』を思わせる聖歌隊風コーラスで盛り上がる

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  • 必ず映画『鈴木先生』を鑑賞した後にお読みください - 映画評論家町山智浩アメリカ日記

    日発売の週刊漫画アクションで、町山が連載していたコラムが最終回になります。 最後なので、漫画アクション連載の漫画が原作で、双葉社が製作費を出資した映画『鈴木先生』について率直な批評を書きました。 掲載された文は自分で短くしたものですが、以下に、短縮する前の原文を掲載します。 必ず、映画『鈴木先生』鑑賞後にお読みください。 ★UP後、思うところあり、補足しました。特に最後の太字の部分。 1987年、『八月の鯨』という映画で、リンゼイ・アンダーソン監督は、主演女優リリアン・ギッシュ(当時94歳)の顔を大きく捉えたショットを撮影した後、「ギッシュさん、ありがとう。おかげで素晴らしいクロースアップが撮れました」と言った。すると共演の女優ベテイ・デイヴィス(当時79歳)はこう言った。 「そうよ! 彼女が発明したんだもの」 正しくは、リリアン・ギッシュがクロースアップを発明「させた」のだ。 劇映画

    必ず映画『鈴木先生』を鑑賞した後にお読みください - 映画評論家町山智浩アメリカ日記
  • 石原慎太郎に捧げられた『ルック・バック・イン・アンガー』 - 映画評論家町山智浩アメリカ日記

    ルック・バック・イン・アンガー 作者: 樋口毅宏出版社/メーカー: 祥伝社発売日: 2012/11/30メディア: 単行購入: 56人 クリック: 2,739回この商品を含むブログ (24件) を見る 読み始めたと思ったら、2時間でいっきに読んでしまった。 とにかく強烈だ。バスドラ連打のスラッシュメタルのアルバムのようだ。表紙はおとなしすぎないか? タイトルはイギリスの反抗ムーブメント「怒れる若者たち」の命名のきっかけになった文学と映画『怒りを胸に振りかえれ』の原題から。 すぐにブチキレてケンカばかりしているギャラガー兄弟が『ドント・ルック・バック・イン・アンガー』なんて歌ったときはセラピーの歌かと思った。 エロ出版社に勤務する4人の編集者それぞれの物語の連作。 序文に「実在するアダルト出版社とその周辺で起こった実際の出来事(1990年から2003年まで)を元にしている」と書いてあり

    石原慎太郎に捧げられた『ルック・バック・イン・アンガー』 - 映画評論家町山智浩アメリカ日記
  • 水道橋博士『藝人春秋』について - 映画評論家町山智浩アメリカ日記

    藝人春秋 作者: 水道橋博士出版社/メーカー: 文藝春秋発売日: 2012/12/06メディア: 単行購入: 54人 クリック: 1,028回この商品を含むブログ (69件) を見る 水道橋博士著『藝人春秋』、著者から「好評すぎるので、気になるところを指摘してほしい」と言われたので、徒然に感想を書かせてもらいます。 『藝人春秋』は、水道橋博士が15人の人々の裏話を書いたで、書名の元になった『文藝春秋』はもともと文壇のゴシップ雑誌だったから、単なるダジャレではない。 15人の内訳は、そのまんま東、石倉三郎、草野仁、古館伊知郎、三又又三、堀江貴史、湯浅卓、苫米地英人、テリー伊藤、ポール牧、甲ヒロト、爆笑問題、稲川淳二、松人志、北野武……って、芸人は7人しかいないじゃんか! では、この15人をくくる枠は何か、といえば、「過剰な人々」ということだろう。過剰ということでいえば、古館氏などを除

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