「はたして出口はあるのだろうか」 日本銀行内部で頭の痛い問題になっているのが、2010年12月の金融緩和以降、営々と買い続けてきたETF(上場投資信託)の出口戦略だ。「ETF買い入れは、主要中央銀行では日銀しか行っていない奇策。それだけに出口戦略も難題と言わざるをえない」(市場関係者)。 日銀が11月26日に発表した2020年4~9月期決算によると、保有するETFは9月末時点(時価ベース)で40兆4733億円まで膨張している。20年3月末の31兆2203億円から約30%増加した格好だ。 GPIFを抜いて日本最大の株主になった日銀 「株高により含み益が前年度末の3081億円から半年間で5兆8469億円へ大幅に増加したことが大きく寄与した」(機関投資家)とされる。結果、最終損益に当たる当期剰余金は9288億円と、過去最高の水準を記録した。 日銀の足元の保有株式残高は、年金積立金管理運用独立行政