中国の四川省にはジャイアントパンダ保護区がある。ここはユネスコの世界遺産に登録されており、絶滅危惧種であるジャイアントパンダの30%以上がこの地に生息している。ここで働く人々は、いずれ野生で暮らす赤ちゃんパンダの将来に備え、彼らに人間の姿を見せぬようパンダスーツを着用している。それはカメラマンとて例外ではない。 このスーツさえ着ていればパンダに接近し見事な写真を撮ることができる。見た目はかなり雑で、人間目線から見たらかなり無理があるパンダスーツなのだが、パンダたちは仲間であると信じてしまう。 それにはこんな秘密が隠されていた。 実はこのスーツ パンダの尿がたっぷりとしみこませてあるのだ。 ニコンのアンバサダーでありナショナルジオグラフィックのカメラマンでもあるアミ・ヴィターレは、保護区内にある臥龍パンダ保護研究センターに勤めるかたわら、施設の管理下で生まれ、野生に戻る支度をしてい