自民党の若林正俊元農林水産相は2日午前、参院に辞表を提出した。若林氏は3月31日の参院本会議でNHK予算を採決する際、隣の席の同党の青木幹雄前参院議員会長の投票ボタンを代わりに押したとされる。これに対し、民主党が1日、参院に懲罰動議を提出していた。辞職は、この件での責任を取るためとみられる。
若林参院議員が代理投票で辞任したことに対し、鳩山内閣の閣僚や民主党幹部らは2日、一斉に批判の声を上げた。「政治とカネ」の問題などで野党側の追及に苦しむ政権・与党側は、久しぶりに反転攻勢の手がかりを得た。 菅直人副総理兼財務相は閣議後会見で「国会の採決を本人以外ができるとなったら憲法上問題だ。うかつ、というレベルでは言えないくらい重大だ」と厳しく指摘。枝野幸男行政刷新相も「(若林氏は)軽い気持ちだったかもしれないが、法律が通ったり通らなかったりするので、大変重たい話だ」と述べた。仙谷由人国家戦略相は「学生時代に代返はあったが、(法案への)賛否を代理で行うのは想像がつかない。けじめのつけ方としてはひとつのあり方だ」と、早期辞任は当然との考えを示した。 民主党の山岡賢次国会対策委員長は党関係の会合で「国会史上聞いたことがない。非常に大きな汚点だ」と非難した。
鹿児島県の伊藤祐一郎知事は2日の定例記者会見で、報道陣が傍聴席にいることを理由に市議会への出席拒否をした阿久根市の竹原信一市長について「(県として)是正勧告をするつもりはない。勧告には法的効果がなく、阿久根のケースでは力にならない」と話し、静観する姿勢を示した。阿久根市の混乱については「異常な事態だ」とした。 竹原市長の議会ボイコットを巡っては、渡辺周総務副大臣が「法令違反や明らかに公益を害している場合は、県知事が是正勧告を行うべきだ」と発言していた。 伊藤知事は「市の内部の問題に使えるものではなく、是正勧告の対象にはならない」と述べた。地方自治法では、市町村の事務処理の違法行為に都道府県知事が是正勧告を出せるよう規定している。 竹原市長が裁判所の判決に従わず刑事告発されたり、反市長派市議との対立が深まったりしている阿久根市の現状に関しては「ちょっと混乱しすぎ。行動が行き過ぎている。
無駄遣いの象徴として閉館した「私のしごと館」(京都府精華町)に、宇宙とアニメの殿堂を――。漫画家の松本零士氏が2日、首相官邸を訪れ鳩山由紀夫首相にこんな要望書を手渡した。ただ、民主党はしごと館もアニメの殿堂も無駄の象徴と批判していただけに、首相は「大切なことだ」と応じるにとどめた。 松本氏は、旧しごと館に日本の宇宙開発に関する資料を展示したり、若手アニメーターの作品も鑑賞したりできるスペースをつくりたい考え。 ただ、しごと館は巨額の建設費を投じて毎年10億円の赤字を出し、閉館に追い込まれた。そんな経緯に配慮してか、松本氏は「(政府が)お金を出すのではなく、後押しする仕組みをつくってほしい」と念を押した。(鬼原民幸)
神奈川県の相模原市が政令指定都市になった1日、市の男性職員(30)が無免許運転やスピード違反の容疑で相模原南署に逮捕された。 職員は昨秋、公用車を運転。免許提示を求められたが「忘れた」とごまかし、呼び出しに応じなかった。その後に無免許が発覚、3カ月あまりたっての逮捕となった。 市役所ではセレモニーが終わった直後に逮捕の連絡が入った。市幹部も「よりによってこの日に」。職員が乗った公用車には「相模原市」と書かれており、とんだ指定市PRとなった。
足利事件の検証結果を発表する伊藤鉄男・次長検事=1日午後、東京都千代田区、葛谷晋吾撮影 足利事件で無実だった菅家利和さん(63)を服役させ、真犯人を取り逃がした結果に、検察幹部は1日の記者会見でカメラのフラッシュを浴び、反省の言葉を連ねた。一方、再審無罪判決が示した判断との「食い違い」を指摘されると、語気を強めて反論する場面も。冤罪防止の難しさも浮き彫りになった。 最高検の記者会見は、報道陣のカメラ撮影を認める形で行われた。着任や退任の会見を除いて、東京地検なども入る霞が関の検察合同庁舎内で撮影が認められるのは極めて異例だ。1990年代前半に禁止されるようになったという。 この日の会見には、伊藤鉄男・次長検事、鈴木和宏・刑事部長ら4人が出席。「理解が不十分だったDNA型鑑定の証拠価値を過大評価し、自白の信用性の吟味がおろそかになった」。冒頭、フラッシュがたかれる中、伊藤次長は神妙
最高検は1日、警察庁に続き、足利事件の再審で無罪が確定した菅家利和さん(63)に対する捜査などの問題点を検証した報告書を公表した。当時のDNA型鑑定の正確な理解が不十分なまま過大に評価した結果、菅家さんの「自白」が虚偽だと見抜けなかった――と総括。警察側と同様に捜査の反省点を挙げた。 最高検によると、菅家さんの再審開始が決定し、釈放された昨年6月4日に検証チームを立ち上げ、菅家さんを起訴した宇都宮地検の当時の主任検事と次席検事から聴取するなど検証を進めてきた。 報告書は、警察庁の科学警察研究所が行った当時のDNA型鑑定について、主任検事が、「DNA型鑑定結果がそれ自体で犯人を示す決定的な証拠であるかのように過大に評価した」と指摘。検察組織全体としても、DNA型鑑定への理解・検討が不十分だったと認めた。 「自白」が虚偽だと見抜けなかった原因も検討。DNA型鑑定結果を過信していた主任検事
農林水産省が、昨年7月に退職した次官級OBを大手保険会社へ天下りさせるよう直接あっせんしていた問題で、今回のあっせんに先立つ昨年4月、この保険会社の役員OBが同省所管の独立行政法人に再就職していたことが1日、分かった。所管法人の天下りポストを民間企業に明け渡す代わりに、その企業に省庁OBを送り込む「バーター(交換)」の構図で、天下り隠しの疑いがある。 関係者によると、2008年12月ごろ、農水省から保険会社側に、独法の役員に適当な人材を紹介できるか打診があった。保険会社側は翌年、退職予定だった役員を紹介したという。独法がこの保険会社から役員を受け入れるのは初めてだった。 最終的にこの人事が決定した直後の09年3月、保険会社幹部と採用されることになった同社役員が、農水省の井出道雄事務次官と松島浩道・秘書課長(当時)を表敬訪問。「これを機に、有用な人材の交流を図りたい」との話も出たという。
2005年2月に4市議で屋久島を視察した際の報告事項欄の全文のコピー 政務調査費の不正支出が発覚した宮崎市議会の最大会派・市政同志会の現職市議2人が、2005年に同費を使って、世界自然遺産・屋久島(鹿児島県)を妻同伴で視察していたことがわかった。視察後、議長に報告書が出されてはいるが、「報告事項」として記された138文字には具体的内容がほとんどなく、誤字や尻切れの状態。2人は「妻の旅費は自己負担」「女性の視点が必要だった」などと説明し、報告書も出していることで「同伴視察」を正当化している。 妻を同伴していたのは、当時の会派会長の金丸万寿雄市議(58)と、元市議会議長で現会長の日高義幸市議(62)。視察には、このほか、川口美記夫市議(62)、田嶋浩二・元市議(49)も同行していた。 同会派の04年度の政調費収支報告書や添付書類によると、05年2月9日から2泊3日で、4市議が屋久島を視察
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