東京電力福島第一原子力発電所の避難対象区域を巡る菅首相と松本健一内閣官房参与との当面「住めない」とのやりとりは、14日も与野党に波紋を広げた。 首相サイドは火消しに躍起になっているが、与野党双方の「嫌・菅」ムードや首相退陣論に拍車をかけている。 首相は14日、「計画的避難区域」に町の一部が設定される福島県川俣町の古川道郎町長と首相官邸で会談した際、前日の「住めない」発言について「私は言っていない」と改めて否定し、「国が避難については全責任を持ってやる。原発事故を早期に収束するように全力を挙げる」と強調した。 しかし、地元の憤りは収まっていない。町長は会談後、記者団に「『20年は戻れない』なんてとんでもない。(首相の)話を聞いていると、現場の苦労をどれほど分かっているのか」と不満をぶちまけた。 首相サイドは防戦に懸命だ。民主党の玄葉政調会長は14日の党政調の会合で「松本氏の発言に憤りを感じて