米国の著名ベンチャーキャピタル(VC)、Yコンビネーターが中国市場からの撤退を決めた。2005年から15年ほど、米VCと中国スタートアップ(創業)はウィン・ウィンの関係にあった。しかし、中国のVCが力をつけた。資金力、人材、目利きのいずれにおいても米系VCに劣らない。 米Yコンビネーター(YC)が2019年11月、北京で初めて「デモデー」を開催した。著名な投資家の関心を引こうと、20社余りの地元スタートアップが商品の売り込みにしのぎを削った。米シリコンバレー(SV)で最も著名なアクセラレーターである同社が中国に参入したことを強く印象づける機会となった。YCは米エアビーアンドビーや米ドロップボックスなどの立ち上げを支援したことで知られる。 ところが、この数日後、YCは突如として中国からの撤退を表明した。 新しい経営者の下で、SVでの事業に集中するという。これまで育成してきた中国のスタートアッ