イタリアでは“実物”の3Dプリンターも登場 3Dプリンターは大きさの面でも進化している。イタリアでは幅7.5m、奥行き7.5m、高さ3~18mという巨大な3Dプリンター「D-SHAPE」が稼働している。エンリコ・ディニ氏(Enrico Dini)が開発したものだ。 その構造は、石こう系の材料で造形するタイプの3Dプリンターを巨大化したものと考えればよい。砂のような材料を5~60mmずつの厚さで敷きならしながら、“躯体”の断面部分に「構造インク」と呼ばれる液体の結合材を、ノズルから噴射しながら材料を固めていく「ヘッド」が、水平2方向に動きながら四隅の柱を徐々によじ登っていくものだ。1日に15cmの高さを“施工”できる能力を持つ。 造形が終了すると、構造インクで固まった建物の躯体が砂に埋まったような状態になっており、空洞部分の砂を撤去していくと建物ができている。造形に使う材料は、どこでも手に入