三菱UFJフィナンシャル・グループ(MUFG)は大手銀行で初めてインターネットで情報を保存して使用するクラウド方式に社内システムを刷新することを決めた。サービスを提供する米アマゾンと契約を結んだ。5年で百億円規模のコスト削減に加え、金融にIT(情報技術)を活用したフィンテック分野の業務にも迅速に対応できるようになる。邦銀はシステムの使いづらさが弱点とされる。新たな機能の追加を繰り返して複雑にな
「過去に大規模なトラブルを2回やっている。次期システムは、安全確実が基本方針」「システム障害は二度と起こせない立場」「もしも三度目があれば、我々は立っていられなくなる」――。2016年11月14日、日本銀行内にある金融記者クラブで決算会見に臨んだみずほフィナンシャルグループ(FG)の佐藤康博社長が、同社の置かれている立場を繰り返し強調する様子が印象に残っている。 みずほ銀行は過去に2度の大規模システム障害を引き起こしている。1度目は2002年4月。旧第一勧業銀行、旧富士銀行、旧日本興業銀行が合併してスタートしたみずほフィナンシャルグループは営業初日から、口座振替の遅延やATM(現金預け払い機)のトラブルが発生し、混乱は2週間以上にわたった。 2度目は2011年3月のこと。東日本大震災の義援金の振り込みが集中したことが引き金となり、振込処理の遅れやATMの取引停止が連発。トラブルの復旧までに
「役割分担をはっきりさせよう」、メンバーがこう言い出したら危機のサイン チームリスクの芽を早期に摘み取る(中) この連載では、先が見えない「暗闇プロジェクト」を担当するマネジャーにとって参考になりそうなヒントやノウハウを紹介している。 前回(現場に行かずにマネジャーが危機の予兆をつかむ方法は存在する)から、危機の兆候を察知するためのセオリーを紹介している。今回も、そのために役立つ二つのセオリーを取り上げよう。 セオリー1 「メンバーが何にコミットしているか」でリスクの芽をつかむ メンバーが何にコミットしているか、すなわち何を重視しているか。暗闇プロジェクトでのリスクの洗い出しは、この点を把握することから始まる。これがセオリーの一つめだ。 コミットしている対象別に、四つのケースを見ていく。 ケース1:「顧客の現場」にコミットしている 遅刻は多い。指示した事項のうち、10%は忘れる。指示してい
リリース、障害情報などのサービスのお知らせ
最新の人気エントリーの配信
処理を実行中です
j次のブックマーク
k前のブックマーク
lあとで読む
eコメント一覧を開く
oページを開く