同性カップルの権利を保障する「パートナーシップ制度」が全国の自治体で徐々に広がりつつある一方、本県で表立った動きはない。県内の性的少数者からは一日も早い制度の誕生を望む声が上がっている。「私たちはここにいる」―。連載「虹かかる場所」では、秋田で生きる当事者たちの声や現状の課題を紹介する。 ◇ ◇ あなたの性別に丸を付けてください。選択肢に男、女と書かれたアンケートを見るたび、秋田市の五十嵐育子さん(38)は「中性」と書き加えてきた。その理由をこう語る。 「男性と女性に二分してほしくない。自分たち(性的少数者)の存在が、ないものにされている気がするから」
2016年に代々木公園で開かれた「東京レインボープライド」で購入したピアス。当事者の存在を肯定してもらいたいとの願いを込め、身に着けている テレビのニュースが性的少数者を取り上げるたび、体がこわばる。ある日、母親が言った。「もし身近に、そういう人がいたとしても簡単には理解できないと思うな」。のんびりした口調に悪意は感じなかった。だが、娘は心の中でこう反論した。「私、そういう人なんだけど」 家族、職場、知人―。「真実」を知らない人が多すぎる。「今は不利益の方が大きいんです」。だから、本名は明かせない。「でも、住んでる場所や年齢は公表できます。存在を少しでも伝えたい。自治体にパートナーシップ制度の必要性も理解してほしいので」。能代市に暮らす団体職員みらいさん(31)=仮名=は、そう話した。
日本における「LGBTQ(性的少数者)」運動の先駆者として知られる元編集者で自身もゲイの南定四郎(ていしろう)さん(89)=沖縄県うるま市。青年期を秋田市や男鹿市で過ごし、本県にもゆかりがある。「当時は日陰を歩いているようだった」。先月4日開かれたオンライン研修会で、自身の半生を語った。 「本気で立ち上がれば社会は変わる」と話す南さん(写真は「OUT IN JAPAN」提供) 研修会は、本県を拠点に性的少数者を支援している団体「性と人権ネットワークESTO(エスト)」の主催。 南さんは1931(昭和6)年、樺太で5人きょうだいの次男として生まれた。戦後、一家で母の故郷である本県に移り住み、戸賀村(現男鹿市)や秋田市で暮らした。 県内の高校を卒業後、秋田地方検察庁に就職。18歳の夏、職場からの帰宅途中に立ち寄った書店で、一冊の雑誌と出合う。同性愛者について描かれていた。「自分のことではないか
【ワシントン=岩田仲弘】バイデン米大統領は25日、生まれた時の性別と異なる性を生きるトランスジェンダーの米軍入隊を禁止したトランプ前政権の方針を見直し、入隊を認める大統領令に署名した。 バイデン氏は署名にあたり「資格要件を満たした全ての米国民が軍服を着て国のために奉仕できるようにする」と強調。ホワイトハウスは声明で「多様性を包み込む軍隊は、より実効的であるだけでなく、正しく、国家の利益にかなう」と指摘した。 大統領令は、トランスジェンダーを理由に除隊させることも即刻禁止するとともに、すでに除隊させられたり、再入隊を拒否されたケースを再調査するよう指示している。AP通信によると、昨年段階でトランスジェンダーの米兵(予備役を含む)は約1万4700人。
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