利尿作用をもつ代表的な方剤です。主薬の“猪苓”を中心に5種類の生薬からできているので、五苓散と呼ばれるようになりました。漢時代の「傷寒論」および「金匱要略」という古典書で紹介されています。適応証(体質)は、湿証(水分停滞)となります。 【診察で】 持病のある人は医師に伝えておきましょう。 【使用にあたり】 ふつう、漢方薬は食前もしくは食間(空腹時)に飲みます。顆粒は、お湯で溶かしてから、ゆったりした気分で飲むとよいでしょう。むかつくときは、水で飲んでもかまいません。もし、食欲がなくなったり、吐き気を催すようでしたら、食後でもよいと思います。効果のないときは、医師と相談してみてください。証の再判定が必要かもしれません。 【備考】 漢方は中国で生まれた体系医学です。その起源は遠く2千年以上もさかのぼります。そして、日本にも古くから伝わり、独自の発展をとげました。漢方の特徴は、体全体をみるという