「我々の研究開発はiPS細胞(人工多能性幹細胞)より10年は先行している。日本ではiPS細胞が脚光を浴びているが、この差は歴然とある」 今年4月、東証マザーズに上場したバイオベンチャー、サンバイオの森敬太社長はこう強調する。 サンバイオが手掛けるのは「細胞医薬品」という治療方法。人の体内にある組織幹細胞という治癒能力を持つ細胞を取り出し、その能力を高める遺伝子を注入した上で、細胞を患者の体内に入れる方法だ。2001年に米国で創業した同社は現在、現地で脳梗塞治療の臨床試験を進めている。森社長によれば、実用化の時期は近づいているという。 富士フイルムは今年5月、約370億円でiPS細胞の製造を手掛ける米バイオベンチャー、セルラー・ダイナミクス・インターナショナル(CDI)を買収。その結果、iPS細胞の分野で中心的存在である、山中伸弥教授が率いる京都大学を追い抜き、トップランナーと目されるように
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