2013年のスノーデン事件以降、PrivacyおよびSecurityは、インターネットの基盤として最重要視されるようになった。無償でTLS証明書を発行するLet's Encryptが設立され、Mozilla、Googleなどのブラウザベンダ、各大手CDNがスポンサーとなった。そういった活動などにより、日本を含む世界で、Webにおいては暗号化(HTTPS)の普及が一気に進んだ。 しかしながら、メールに関連する暗号化やセキュリティについては、特に日本において、エンドユーザ目線からの議論が十分に行われているとは言い難い。 Googleの公開する透明性レポートにおいて、メールにおけるTLS暗号化の普及率が、世界的には2014年の約30%から2020年には約90%に増加した。しかし、2020年10月時点でGmailなどから外部に送信されたメールドメインのうち、暗号化されず平文で送信されたメールのTo