今年は癸巳(みずのとみ)、物事が新たに出発する年、原理原則のもとに協力して進めていく年巡りといわれている。 「解答乱麻」のこのコラムで昨年末にジャーナリストの細川珠生さんがゼロ歳児には「親が寄り添って育てることができる環境の整備」という自民党選挙公約の子育て支援に共感の文章を記してくださったが、これは大いに議論し、たとえ選挙中にマスコミにたたかれても仕方がないとの覚悟で記したものであった。 というのも少子化対策といえば“待機児童解消”がもっぱら報道され、愛着形成が必要な乳児期の家庭の役割についてはあまり取り上げられない。従って、保育所整備だけを訴えるほうが“政治的リスク”はないとほとんどの政党が考えているからである。 昨夏の参議院の「社会保障と税の一体改革に関する特別委員会」公聴会では、日本ではゼロ歳児保育、長時間保育のマイナスの研究が十分なされていないことにより、経済協力開発機構(OEC