科学的事実を隠蔽するトランプ大統領 不都合な研究成果の封じ込めをねらう政権 戦いはこれからだ 山内正敏 地球太陽系科学者、スウェーデン国立スペース物理研究所研究員 トランプ大統領が就任1週間後の1月27日に出した入国制限には、科学界からも強い反対意見が出されている。1月31日の国際科学会議(ICSU)の声明に続き、日本の学術会議も会長談話を2月16日に出した。というのも、科学者の移動の自由にケチをつける政策は、科学の正常な発展を妨げるものだからだ。そもそも現代科学は一国だけで行なわれるものでなく、だからこそ、冷戦終結以来、世界規模の自由な科学交流が進んできた。 英国のEU離脱ですら科学者の自由な移動への制限の可能性が懸念されたのだ。科学の一番の先進国である米国が、特定の国々の国籍を持つという理由だけで、科学者を仲間はずれにする極端な差別的排除は、確かに大問題だ。放っておいたら世界に悪い前例
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