大企業の社長人事で、大幅な若返りが目立っている。取締役を経験していない幹部からの抜擢(ばってき)も多く、世代が離れた後継者に会社の変革を託し、長期的な成長戦略を担わせる狙いがあるようだ。各社のグローバル戦略を背景に、海外などで経験を積んだ人材を実力本位で選ぶ傾向も強まっている。 「32人抜き」で4月1日に社長に就任する三井物産の安永竜夫執行役員(54)は、同社の歴代最年少社長となる。6月下旬に社長に就任するデンソーの有馬浩二専務役員(57)も「14人抜き」。取締役を経ないで同社の社長に就くのは初めてという。 今年に入って発表された社長交代のうち、味の素や日本マイクロソフト(MS)などが10歳以上も年の離れた若い人材に社長職を引き継ぐ。6月下旬に味の素の社長に昇格する西井孝明取締役常務執行役員は55歳で、伊藤雅俊社長(67)から大幅に若返る。7月1日付の社長就任が内定している日本MSの平