タグ

ブックマーク / odamitsuo.hatenablog.com (13)

  • 出版状況クロニクル90(2015年10月1日〜10月31日) - 出版・読書メモランダム

    出版状況クロニクル90(2015年10月1日〜10月31日) 15年9月の書籍雑誌の推定販売金額は1416億円で、前年比6.1%減。 その内訳は書籍が741億円で、前年比2.3%減、雑誌は675億円で9.9%減、そのうちの月刊誌は8.1%減、週刊誌は17.8%減。週刊誌は今年に入ってから毎月続けて2ケタマイナスだが、このような18%近い落ちこみは異常ともいえる数字で、週刊誌を読むという行為が急速に後退していることを告げている。 これは販売金額によるものだが、販売部数のほうは19.1%減である。おそらく両者ともこのようなマイナスは初めてのことであろう。ちなみに月刊誌はそれぞれ8.1%と8.5%のマイナス。 返品率は書籍が35.2%、雑誌は39.6%で、前者は横ばい、後者はやはり高くなっている。 9月はシルバーウィークもあり、百貨店、スーパーを始めとする物販、外などは前年を上回ったと報道され

    ayohata
    ayohata 2015/11/01
    松丸本舗のくだりは同意できるけど、内沼さんの書き方に関しては雑じゃないかな、、書店経営をきっみりされてる人物に対して。
  • 出版状況クロニクル73(2014年5月1日〜5月31日) - 出版・読書メモランダム

    出版状況クロニクル73(2014年5月1日〜5月31日) 4月の出版物推定販売金額は1339億円で、前年同月比6.5%減となり、近年の最大の落ちこみである。その内訳は書籍が7.7%減、雑誌が5.4%減、雑誌のうちの月刊誌が4.1%減、週刊誌は10.1%減で、返品率は書籍が34.8%、雑誌が42.1%と、またしても雑誌のほうが高返品という異常な事態を迎えている。 また実際の書店売上も10%近くのマイナスとなっているようで、このような状況がすぐに変化するわけもなく、5月から6月にかけても続いていくだろう。 ちなみに消費税が引き上げられた月であるから、他の業界の数字を挙げておけば、百貨店12%減、スーパー5.4%減、コンビニ2.2%減であり、書店のマイナスは百貨店に近い。しかし百貨店は5ヵ月にわたって増収、3月売上は大幅増だったので、反動とみなせるし、4月の落ちこみは書店と同じものではないことは

    ayohata
    ayohata 2014/06/01
    ポプラ社のはなしが。てか、あれ書店は買い取りだったという噂をきいたんだけど、、
  • 出版状況クロニクル70(2014年2月1日〜2月28日) - 出版・読書メモランダム

    出版状況クロニクル70(2014年2月1日〜2月28日) 1月の出版物推定販売金額は1082億円で、前年比5.5%減、その内訳は書籍が533億円で同3.6%減、雑誌が549億円で7.2%減となっている。雑誌のうちの月刊誌は418億円で、同5.7%減、週刊誌は131億円で同11.9%減. 14年の出版業界を象徴するかのような最初からの落ち込みであり、返品率に至っては書籍38.0%、雑誌は何と44.7%まで上がっていて、書店売上の深刻な状況が浮かび上がってくる。雑誌返品率はまさに異常事態だというしかない。 さらに2月は二度にわたる記録的な大雪もあって、書店やコンビニへの配達の休配、遅配が起きたことで、出版物売上は1月以上にマイナスだと推測される。 学参期を迎えているけれども、4月の消費税増税も迫り、出版危機はさらに加速していくと見なすしかない。 これまでは毎月の売上高推移は示してこなかったが、

    ayohata
    ayohata 2014/03/01
    "2014年は電子書籍狂騒曲の終焉の年となるかもしれない"と書いてるけど、端末やスマホアプリからの販売だけで見てるかんじがして、そこは狭い考え方のようにも感じました。
  • 出版状況クロニクル62(2013年6月1日〜6月30日) - 出版・読書メモランダム

    出版状況クロニクル62(2013年6月1日〜6月30日) ヤマダ電機の13年度の売上高は1兆7014億円で、これは12年の出版物売上高1兆7398億円とほとんど同じであることを示している。 このヤマダ電機の他に、エディオン、ケーズ、ヨドバシカメラを加えた家電量販店4社の売上高は3兆7000億円近くに及び、出版業界がいかに小さな市場であるか、また失われた16年間がそれに拍車をかけたことがよくわかる。 しかしこの家電量販店にしても、地デジ移行のテレビ需要の先い、激しい安売り合戦、アマゾンなどのネット販売の影響を受け、ヤマダ電機を例に挙げれば、ピーク時の11年の2兆1500億円に比べると、4500億円も減少している。 家電量販店は流通戦争の勝利者と見なされていたが、それもゆらぎ始めているといえよう。クロニクル60でも既述したように、その背後でパナソニック、ソニー、シャープ3社のメーカーの赤字

  • 出版状況クロニクル61(2013年5月1日〜5月31日) - 出版・読書メモランダム

    出版状況クロニクル61(2013年5月1日〜5月31日) 今月インタビューした『裏窓』の元編集長飯田豊一から、大衆演劇に関する教示を得た。そこで早速調べてみると、焼津の黒潮温泉で常に観劇できることがわかり、出かけることにした。 5月公演は劇団新で、昼の部は時代劇だった。舞台のある広間は満員御礼で、200人余りの客であふれていた。大半が男女を問わず高齢者であり、若い人はほとんどいなかった。芝居は「若き日の唐犬権兵衛」で勧善懲悪ストーリー、役者の演技も単純明快で、そうした物語ゆえに、このような観客動員が可能となるのだろう。 その大衆演劇に加え、ここは温泉、大衆堂、居酒屋、カラオケルーム、ゲーム場も兼ね、それでいて入場料は観劇も含め、一日1500円でゆっくり遊ぶことができるのである。このような光景は若年層を中心とする郊外ショッピングセンターとまったく異なるもので、65歳以上が人口の23%を占め

    出版状況クロニクル61(2013年5月1日〜5月31日) - 出版・読書メモランダム
  • 出版状況クロニクル60(2013年4月1日〜4月30日) - 出版・読書メモランダム

    出版状況クロニクル60(2013年4月1日〜4月30日) イオンがダイエーを子会社化すると発表された。ダイエーが創業以来、初の経営赤字に陥ったのは1998年で、2001年創業者の中内㓛が退任し、02年産業再生法の適用認定を受け、04年産業再生法の支援、07年丸紅、イオンとの業務提携を経て、今回の事態を迎えたのである。60年代において、消費社会を出現させる過程で、最も過激なアジテーターにして革命家であった中内㓛のダイエーは、もはや消滅したと見なせるだろう。 なぜこのことにふれたかというと、同じように98年から露出してきた出版業界の危機は、このようなダイエーの失墜とパラレルで、しかも当時の出版業界の売上は、ダイエーの有利子負債の2兆6000億円と同様だったからだ。ダイエーグループの負債と出版業界全体の売上が同じだと笑い話のように語られていたのが十数年前のことだった。 そうしてダイエーは実質的に

  • 出版状況クロニクル59(2013年3月1日〜3月31日) - 出版・読書メモランダム

    出版状況クロニクル59(2013年3月1日〜3月31日) アダム・スミスは『国富論』第一編において、次のようなことを述べている。 労働生産力を向上させた機械の発明や改善は哲学者、もしくは思索家によってなされたのであり、社会の進歩につれて、哲学や思索は他のすべての仕事と同じように、市民の特定階級の主要で欠かせない生業となり、職業にもなったと。ただ第二編において、すべての種類の文士は最もとるに足らぬ職業に分類していたけれども。 このようなスミスの見解を日の現在の危機の中にある出版業界に置いてみると、社会は進歩しているどころか、むしろ後退しているかのように見えるし、またJPOに対する経産省の介入にしても、スミスであれば、自由主義の立場から反対することは明白である。 大学に職を得ている所謂哲学者と思索家、一部の文士を除き、それらはもはや生業でも職業でもない時代を迎えようとしている。 だがそれが、

    出版状況クロニクル59(2013年3月1日〜3月31日) - 出版・読書メモランダム
  • 出版状況クロニクル51(2012年7月1日〜7月31日) - 出版・読書メモランダム

    出版状況クロニクル51(2012年7月1日〜7月31日) 私は日常の習慣として、午前11時頃スーパーなどに買物に出かけている。たまたまその日は用事ができて行けなかったのだが、まさに同日同時刻に高齢者の運転する車が駐車場から猛スピードで同じスーパーに突っ込み、店内にいた客たちをはね、5人の死傷者が出た。近年このような高齢者による車の事故が増えているようだ。 その死者は主婦で、夕の買物に出かけ、そのまま帰ってこなかったことになる。でもそれは私であったかもしれないのだ。この事故が告げているのは、「街角の煙草屋までの旅」(吉行淳之介)ならぬ、「町のスーパーへの旅」も何が起きるかわからないという事実に他ならない。 その主婦と同様に、3.11の2万人近い死者たちも、地震が起きる5分前には自らの死を予想だにしていなかっただろうし、多くの被災者たちも自らの家を失い、避難するようになろうとは思いもよらなか

    出版状況クロニクル51(2012年7月1日〜7月31日) - 出版・読書メモランダム
  • 出版状況クロニクル50(2012年6月1日〜6月30日) - 出版・読書メモランダム

    出版状況クロニクル50(2012年6月1日〜6月30日) 今年もすでに半年が過ぎた。 出版危機は相変わらず深刻化する一方であるが、表面的には大きな倒産は起きていない。いわば擬似的な凪の状態に置かれているといっていい。しかしそれが嵐の前の静けさという不気味な感じにも包まれている。 そのかたわらで、危機の救済を喧伝するかのような電子書籍狂騒曲が奏でられ、報道も過熱してきている。それはバブルに他ならず、追いつめられた出版業界のヴァニティフェアのように映る。 クロニクルでも今年は正念場ではないかと既述してきた。台風の季節も近づいてきている。後半は何が起きるのだろうか。 1.出版物販売金額の推移に関しては、主として出版科学研究所のデータを使ってきた。これは取次出荷額から書店の返品率を引いた販売額であるが、毎年の『出版年鑑』に基づく実売金額も挙げておく。こちらは『出版ニュース』(6/下)に掲載されて

  • 出版状況クロニクル48(2012年4月1日〜4月30日) - 出版・読書メモランダム

    出版状況クロニクル48(2012年4月1日〜4月30日) 先月 記したように、山下耕作の『総長賭博』を40年ぶりに映画館で観たこともあって、続けて同じく東映仁侠映画の名作、加藤泰の『明治侠客伝 三代目襲名』や『緋牡丹博徒 お竜参上』なども、DVDで観てしまった。 あらためて思い出すと、1960年代が戦前を舞台とする仁侠映画の時代で、70年代になると、戦後史を背景とする深作欣二の『仁義なき戦い』に代表される実録路線へと転換していく。 この転換はヒーローが鶴田浩二や高倉健から菅原文太に代わっただけではない。前者においてヒーローがアンチヒーローを倒すことにカタルシスがもたらされたことに対し、後者の場合はもはやアンチヒーローも交換可能な存在でしかなく、戦後的システムを象徴するように描かれている。つまりシステムを改革しなければ、「仁義なき戦い」はいつまでも続き、死者を出すだけなのだ。 その一方で、出

  • 出版状況クロニクル46(2012年2月1日〜2月29日) - 出版・読書メモランダム

    出版状況クロニクル46(2012年2月1日〜2月29日) 出版業界は失われた15年を通じて、一万店を超える書店を始めとして、多くの出版社やいくつもの取次も失い、8500億円に及ぶ出版物販売金額のマイナスを見てしまった。 しかしこれはクロニクルで繰り返し言及しているように、日だけで起きている異常な事態であり、出版危機と同時に日文化的危機の表れとも見なしうるだろう。 それなのに大手新聞も出版業界紙も、マス雑誌やリトルマガジンも、経済誌、思想誌、文芸誌も、この事実に正面からふれようとしない。ジャーナリズム、文学、思想などのあらゆる表現の根幹に横たわる最も重要な問題だというのに。 『週刊東洋経済』(2/11)が「流通サバイバル」特集を組み、百貨店、スーパー、コンビニ、ショッピングセンターなどをめぐる最前線の状況をレポートしているが、出版業界についてはアマゾンに関する言及が見られるだけで、そ

  • 出版状況クロニクル45(2012年1月1日〜1月31日) - 出版・読書メモランダム

    出版状況クロニクル45(2012年1月1日〜1月31日) 今年は出版業界にとって、当に正念場の一年だと思われる。書店の年末年始の売上も低迷し、総じて10%近いマイナスだったと伝えられている。取次調査によれば、日販は8.8%減、トーハンは7.4%g減で、2012年の困難さを象徴するような始まりである。 失われた15年によって、出版社、取次、書店のいずれもが疲弊し、危機へと追いやられ、それが臨界点に達していることはいうまでもないだろう。 そこに「想定外」の出来事も起きてくるかもしれない。だからこそ、その認識と覚悟の上に、この一年をくぐり抜けていかなければならない。 クロニクルは今年も発信されていくが、このリードの12月のところには何を書き記すことになるのだろうか。 1.出版科学研究所による11年の出版物推定販売金額が出された。それによれば、1兆8042億円で、前年比3.8%減。 内訳だが、

  • 出版状況クロニクル39(2011年7月1日〜7月31日) - 出版・読書メモランダム

    出版状況クロニクル39(2011年7月1日〜7月31日) 私は10年以上にわたって、東北のある地酒を好み、それだけをずっと飲んできた。しかしその地酒は東日大震災もあって、品薄になっているようだ。しばらく入手できない時期も生じていた。 それに関連して想起されるのは、今年の米作のことである。津波による田への塩害に加え、福島原発30キロ圏の耕作はできなくなっているし、牛や魚、他の作物と同様に、米にも原発による放射能の被害が及ぶかもしれない。 もしそのような事態になれば、世界に誇るべき東北の日酒にも打撃となるだろう。そしてあらためて、この20年における日酒と酒屋、と書店のたどった対照的な道筋を考えてしまう。 かつて酒屋と書店はまったく同じような環境にあった。定価販売で、新規出店は難しい旧態依然の業界で、主たる商品である日酒は大手メーカーの寡占状態の下で売られ、その品質は劣化する一方で、日

  • 1