ソニーが「IFA 2019」(ドイツ・ベルリン、2019年9月6~11日)で発表したニアフィールド・パワードスピーカー「SA-Z1」には、現在のオーディオのトレンドを大きく変えようという野望が秘められている。 「ニアフィールド」とは近接聴の意味だ。つまり、ソファーに座って数メートル先の大きなスピーカーの音を聴くのではなく、机の上にスピーカーを置いて、箱庭的な音場で聴く。そして「パワードスピーカー」とはアンプを内蔵したスピーカーのことである。 実は、わが国のオーディオシーンでは、この2つはどちらも確固とした市民権を得ていない。ハイファイ用途ではブックシェルフ・スピーカー以上の大きなスピーカーが主流だし、アクティブスピーカーは、アンプとスピーカーを組み合わせるコンポーネントの楽しみを奪うものとして、拒絶するマニアが多い。だから、ソニーのニアフィールド・パワードスピーカーは画期的な提案なのだ。
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